競争原理をやめさせ、子どもの発達を真ん中に――志位和夫議長が大阪教育の抜本的転換を呼びかけ

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競争原理をやめさせ、子どもの発達を真ん中に――志位和夫議長が大阪教育の抜本的転換を呼びかけ

志位議長は、防衛省から全国の学校に送付されている『子ども版防衛白書』の実物を手に、その危険性を告発しました。 志位議長は「テストの苦手な子どもはたまりません」と指摘し、心理的な負担の深刻さを強調しました。 志位議長は、数学教育の大家・遠山啓が残した教育思想の四つの言葉を紹介しました。

競争原理と序列主義をやめさせ、子どもの発達を真ん中に――志位議長が大阪教育の転換を呼びかけ


日本共産党の志位和夫議長が10月25日、大阪市内で開いた「大阪教職員のつどい」で、「競争原理と序列主義をやめさせ、『子どもの発達』を真ん中にすえた教育を」という明確なメッセージを発信しました。大阪維新の教育政策による深刻な被害と矛盾を具体的に指摘しながら、日本の教育をどう変えるかについて、2時間半を超える濃密な論戦を展開しました。参加した教職員たちからは、現場の苦労と制度改革への強い期待が示されました。

防衛省の「子ども版防衛白書」――平和学習の破壊


志位議長は、防衛省から全国の学校に送付されている『子ども版防衛白書』の実物を手に、その危険性を告発しました。内容は自衛隊の「災害派遣」などの身近な話題から始まりながら、特定国を名指しして脅威をあおり、最後は「抑止力を強くします」と軍事力強化へと誘導する構成になっています。

志位議長は「抑止力とは軍事力のこと。憲法9条に基づく外交によって平和をつくるという立場が全くありません。このような軍事一辺倒の内容を子どもたちに教えるのは言語道断です」と強く批判しました。代わりに、1947年に文部省が発行した『あたらしい憲法のはなし』を示し、「これが日本国憲法9条に基づく本来の平和教育です」と述べました。戦争体験者の声を直接聞けなくても、「教師が自らの言葉で戦争の悲惨さ、平和の尊さを語ることはできる」と、教育の本質的な役割を力説しました。

「教育の条理」――国家権力による不当な支配を排除せよ


志位議長が強調したのが、改定前の教育基本法第10条の精神です。「教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである」。戦前の教育が天皇絶対の国家権力の統制のもとで侵略戦争に道を開いていった歴史の反省から、教育への「国家権力による不当な支配」を禁止する規定が設けられました。

志位議長は「教育は『天皇が言ったから』『国が言ったから』で責任を回避できるものではありません。『直接に責任を負って』とは、子どもたちに対する責任であり、これは教育の条理です。いくら法律を変えようとこの条理を変えられるものではありません」と強く主張。2006年の教育基本法改定でこの条項が削除されても、政府が公式に「直接責任の趣旨は揺らがない」と説明していることを指摘しました。

大阪維新の「教育破壊の三悪政治」


志位議長は大阪維新の教育政策を「『競争主義』『管理主義』を最悪の形で突出させている」と喝破。具体的に三つの悪政を挙げました。

第一は、全国学力テストに加えて「大阪独自の学力テスト体制」です。中学3年生の「チャレンジテスト」では、学校の平均点が低ければ、その学校の全生徒の内申点が下がる前代未聞の「連帯責任制」が導入されています。志位議長は「テストの苦手な子どもはたまりません」と指摘し、心理的な負担の深刻さを強調しました。

「子どもの心が傷つく学力テスト体制は中止してほしい」
「1回のテストで1年間の内申点がひっくり返される。これは教育ではない」
「大阪の子どもたちが競争で疲弊している。改革が必要」
「教職員も疲れきっている。この矛盾を解決するには政治を変えるしかない」
「遠山啓さんの教育思想が今こそ必要だと感じました」

第二は全国有数の教職員締め付けです。卒業式での君が代起立強制や、教員を5段階評価して1段階下がると一時金が最大10万円も削減される「評価育成システム」が存在します。志位議長は「教育は自由な空間の中でこそ輝きます。維新の下では『国民に直接責任を負う』でなく『維新に直接責任を負う』教育が押し付けられています」と告発しました。

第三は全国に例のない露骨な高校つぶしです。私学経常費助成を「生徒数」だけを基準に配分することで、高校を生徒獲得競争に追い立てました。同時に府立高校は過去10年間で21校が統廃合され、さらに136校を104校まで削減しようとしています。志位議長は「私学も公立も競争・淘汰を押し付ける悪政をやめさせましょう」と訴えました。

遠山啓の教育思想から学ぶ


志位議長は、数学教育の大家・遠山啓が残した教育思想の四つの言葉を紹介しました。

「学校教育の荒廃の源は、競争原理と序列主義にある」――競争によって『できる子』と『できない子』に分け、序列化する教育は全ての子どもを傷つけると遠山氏は指摘しました。志位議長は「歴史上の偉大な仕事は競争心でなく、好奇心と探究心に駆り立てられてなされた」と語り、教育の本来の役割を強調しました。

「競争原理と序列主義は最大の思想教育だ」――志位議長は「知らず知らずのうちに『人間には序列がある』『上の者には従う』という思想をつくり出すのが競争原理です」と解説。序列主義がどのように子どもの人間観を変えてしまうかの危険性を指摘しました。

「『わかる』と『できる』は大いに違う」――志位議長は、暗記して良い点がとれる「できる」よりも、根本原理を理解する「わかる」こそが大切だと力説。「わかることにこそ喜びがあり、子どもはわからないことが『わかる』になったときに目が輝く」と述べました。

「障害児教育は教育の原点だ」――遠山氏は障害児教育の実践を通じて「どんな障害児でも発達は可能であり、その実践は普通教育にも抜群の力を発揮する」と主張しました。志位議長は「人間はどんな人間でも、何歳になっても、必ず発達する」という遠山氏の人間発達論が、共産党の未来社会論にもつながる大事な人間論だと熱く語りました。

私学の「教育の自由」こそ尊重されるべき


志位議長は、国や自治体の方針に従わなければいけないと恐れる私学教員に対して、「公立だろうと私学だろうと『教育の自由』は尊重されなければなりません」と明言。私学のユニークで多様な教育が、日本の教育全体を豊かにすると述べ、ジェンダー平等教育や働くルール教育、少人数学級での実践など、具体的な事例を紹介しました。

政治が変われば教育が変わる


最後に志位議長は、参加者に対し「多くの困難のもとで頑張っておられることに心からの敬意を表します。政治を変えれば教育は一気に変えることができます。同時に子どもたちにとって一瞬一瞬が大切であり、あらゆる可能性を追求して現状を前に動かすために力をあわせましょう」とメッセージを送りました。集会は、競争と管理の教育からの転換を求める大阪の教職員の決意を示す場となりました。

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2025-11-03 11:50:11(S.ジジェク)

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