2026-01-11 コメント投稿する ▼
水道管の耐震基準を見直しへ・国土交通省が重要施設で強度アップ方針固める
国土交通省は、2024年元日に発生した能登半島地震での断水長期化を教訓に、災害拠点となる重要施設につながる水道管の耐震基準を見直し、現行より厳しい基準を導入する方針を2026年1月11日に固めました。病院や避難所、地方自治体の庁舎など災害対応の中核となる施設への水供給を維持するため、大規模地震にも耐える強度を義務付けます。 現在の全国の基幹管路の耐震適合率は43.3パーセント程度にとどまっており、能登半島地震では最大約11万戸が断水し、復旧に最長5カ月を要した地域も出ました。こうした事態を繰り返さないため、重要施設への配管についてはより高い耐震性を求める方針です。
2026年春にも省令改正、10月から適用
国土交通省は水道施設の技術基準を定めた関連省令を2026年春にも改正し、自治体に新基準の順守を義務付けます。2026年10月以降に新設される配管が対象となり、既存の配管については交換や改修のタイミングで新基準への適合を求める方針です。
具体的な対策としては、強い揺れでも継ぎ目がずれないような構造にすることや、亀裂が生じづらい材質に置き換えることなどが想定されています。地震の揺れで管路の接合部が外れたり、管そのものが破損したりすることを防ぐ技術の導入が進められます。
現行の水道管耐震基準では、一般的な配管の多くは震度5強程度など発生する可能性が高い地震動であるレベル1の揺れに対する耐久性が必要とされています。レベル1より大きな、想定される最大規模のレベル2の揺れへの耐久性を義務付ける対象は、浄水場とつながる導水管や送水管などの基幹管路に限定されていました。
「能登の断水みて、うちの地域の水道も不安になった」
「重要施設の配管だけじゃなくて全部やってほしいけど予算が」
「地震大国なんだから、もっと早くやるべきだったのでは」
「災害時に病院で水使えないとか最悪すぎる」
「耐震化率40パーセント台って低すぎでしょ、税金どこに使ってんの」
重要施設への配管にレベル2基準適用
新たな基準では、一般的な配管のうち重要施設につながる区間についてもレベル2への耐久性を求めます。対象となる重要施設は、避難所となる学校のほか、災害拠点病院、役場庁舎、警察署、消防署などを中心に、各自治体が決定します。
断水が長期化すると人命に大きな影響が及ぶ可能性があると自治体が判断した施設について、幅広く対象としてもらう考えです。医療機関では人工透析や手術などで大量の水が必要となり、避難所ではトイレや衛生環境の維持に水が欠かせません。
能登半島地震では、石川県など6県で約13万7000戸が断水し、復旧作業は難航しました。最大5カ月にわたって水が使えず、被災者は困難な生活を強いられました。浄水場や配水池といった基幹施設の損傷に加え、水道管の耐震化の遅れが被害を拡大させた要因として指摘されています。
耐震化の遅れが課題に
2022年度末時点で全国の基幹管路の耐震適合率は42.3パーセント、2023年度末でも43.3パーセントにとどまっています。浄水施設の耐震化率は44.5パーセント、配水池の耐震化率は64.7パーセントと、依然として低い状況が続いています。
国は国土強靱化年次計画において、基幹管路の耐震適合率を2028年度末までに60パーセント以上に引き上げる目標を掲げていますが、実現には多額の費用と時間が必要です。特に中小規模の自治体では財政的な制約から耐震化が進んでいない実態があります。
東日本大震災では約257万戸、熊本地震では約44万6000戸が断水するなど、過去の大規模地震でも水道施設は大きな被害を受けてきました。能登半島地震の教訓を踏まえ、少なくとも重要施設への水供給だけは確保できる体制を整備する方針です。
今回の基準見直しは、災害時における水道の重要性を改めて認識させるものとなりました。水道は日常生活に欠かせない重要なライフラインであり、地震などの災害時においても断水による影響を最小限にとどめることが求められています。