2025-08-12 コメント投稿する ▼
首相官邸前で「80年談話」阻止訴え 保守系識者「英霊には感謝と敬意以外ない」
首相官邸前で「80年談話」発出阻止訴え 保守系識者らが集会
戦後80年を迎えるにあたり、石破茂首相による先の大戦に関する「談話」や「見解」の発出が懸念されるとして、12日、首相官邸前で保守系識者らによる集会とデモが行われた。呼びかけたのは「英霊の名誉を守り顕彰する会」の佐藤和夫会長で、複数の登壇者が首相に談話発出の中止を求めた。
「英霊に感謝と敬意を」
「政治的利用は許されない」
「事実は事実として伝えるべき」
「先人を批判する資格はない」
「平和を築いた功績を忘れるな」
「英霊を政治でもてあそぶな」三浦小太郎氏
評論家の三浦小太郎氏は、80年談話について「石破首相であれ、どの首相であれ、出すべきではない」と主張。歴史は学者や個人の思いで語られるべきで、国家が政治的判断で戦没者を扱うべきではないと訴えた。
その上で、首相が言うべきは「わが国のため、さまざまな理想のために戦ったすべての方々に感謝と敬意を表する」という一言にとどめ、それ以上の政治利用は避けるべきだと述べた。また、戦後70年談話でインド独立運動への言及がなかったことにも触れ、戦ったアジアの人々への敬意の欠如を批判した。
「事実は事実として」矢野義昭氏
元陸将補の矢野義昭氏は、先の大戦で日本が西洋列強の植民地を一時的にでも解放した事実を強調し、「日本が勝たなければ植民地支配や人種差別は続いていた」と指摘。「称賛を求めるわけではないが、事実はきちんと伝えるべきだ」と述べ、謝罪一辺倒の姿勢を批判した。
「首を垂れるだけ」村田春樹氏
保守系政治活動家の村田春樹氏は、防衛相時代の石破首相が先の大戦の指導者を批判していたことに触れ、「結果を知ってから批判するのは容易い。当時は全身全霊で判断していた」と反論。
さらに、安倍晋三元首相の「先人のなしてきたことについて、とやかく言うことはできない。ただ首を垂れるだけだ」という言葉を引用し、「英霊には感謝と敬意以外ない」と強調。15日の全国戦没者追悼式で感謝や敬意が反省に置き換えられることへの懸念を表明した。
保守系団体や識者らは、戦後80年の節目における首相の発言や式辞の内容が、日本の歴史観や国民意識に大きく影響するとみており、談話の中止や内容の制限を求める動きを今後も続ける構えだ。石破首相がどのようなメッセージを発するのかが注目される。