2025-08-08 コメント投稿する ▼
日本支援で東ジャワ・パゲルグヌン村に浄水装置完成 1万人超が安全な水を利用可能に
日本支援で東ジャワ・パゲルグヌン村に浄水装置完成 1万人超が安全な水にアクセス可能に
インドネシア・東ジャワ州のパゲルグヌン村で、日本政府が支援した浄水装置の整備が完了し、引渡し式が行われた。在インドネシア日本国大使館の発表によれば、この事業により周辺を含む約1万1千人の住民が安全で清潔な水を利用できるようになった。
同村では、経済的な理由から安全なミネラルウォーターを購入できない家庭が多く、生活用水として近くの水路の水を使用していた。ところが、その水は衛生状態が悪く、下痢など水因性疾患の発症が多発していた。衛生的な水の確保は長年の課題だった。
「安全な水がやっと手に入るようになった」
「子どもが下痢で苦しむことが減った」
「水を買わなくてよくなり家計が助かる」
「日本の支援に感謝している」
「こうした支援は現地の生活を根本から変える」
草の根・人間の安全保障無償資金協力の枠組みで実施
日本政府は、ヤマハ発動機株式会社と連携し、現地のダヤ・プルティウィ財団による浄水装置の整備および管理・運用技術の指導を支援。事業は「東ジャワ州ブリタル県パゲルグヌン村浄水装置改善計画」として、草の根・人間の安全保障無償資金協力の枠組みで実施され、供与額は7,542,288円となった。
この整備により、浄水装置が稼働を始めたことで、地域の下痢患者数は約55%減少。衛生環境と健康状態の改善に加え、家計負担の軽減にもつながったという。
現地での式典と関係者の出席
完成した浄水装置の引渡し式はパゲルグヌン村で開催され、日本側からは二等書記官が出席。インドネシア側からはクサンベン郡郡長、パゲルグヌン村村長、ダヤ・プルティウィ財団の財務・内部統制担当者らが参列した。式典では、日本の支援への感謝と今後の維持管理への意気込みが語られた。
地域住民の生活を根底から改善
今回の浄水装置整備は、地域の公衆衛生改善だけでなく、日常生活全般に良い影響をもたらしている。これまで水の確保に時間と費用をかけざるを得なかった家庭が、より多くの時間を農業や教育などに充てられるようになり、地域全体の生活の質が向上した。
今後は、住民自身が主体となって浄水装置を適切に管理し、長期的に安全な水を供給できる体制づくりが重要となる。日本の草の根支援は、単なるインフラ整備にとどまらず、地域社会の自立と発展に寄与する取り組みとして評価されている。