2025-08-04 コメント投稿する ▼
自民党落選候補が石破総裁辞任要求 参院選敗北で「組織のけじめ」求める声相次ぐ
自民党落選候補が石破総裁辞任を要求 参院選敗北受け執行部がヒアリング
落選候補から「即辞任」求める声
7月の参議院選挙での敗北を受け、自民党は8月4日、落選した候補者からのヒアリングを党本部で実施した。出席した長尾敬元衆院議員は取材に対し、「即、石破総裁は辞任していただきたいという話をはっきりと申し上げました」と明言。敗北の責任を問う声が党内で改めて表面化した。
このヒアリングは、党の総括委員会による敗因分析の一環で、今回が2回目。午前中は選挙区落選候補、午後は比例代表落選候補が対象で、森山裕幹事長ら執行部が直接意見を聞き取った。
「総裁が続投しても立て直せない」
「一度リセットしないと有権者は戻ってこない」
「敗北の責任をあいまいにしたままでは組織は動かない」
「石破降ろしではなく、信頼回復のための交代」
「ここでけじめをつけなければ次も負ける」
「組織としてのけじめ」求める声相次ぐ
ヒアリングでは、「組織としてのけじめをつけないと新たなスタートは切れない」との意見が複数出たという。比例代表で落選した和田政宗元参院議員は、「今、党自体が嫌悪感を持って見られている。根本的に党を出直すつもりでやらないと」と発言。単なる人事刷新だけでなく、党の体質そのものを変えるべきだと訴えた。
党内関係者によると、出席者からは選挙戦での政策訴求の弱さ、裏金事件など「政治とカネ」をめぐる不信、候補者支援体制の不備なども敗因として挙げられた。石破政権発足から1年足らずで迎えた参院選だったが、都市部や若年層での支持低下が顕著だったという分析も出ている。
8月中に敗因分析報告書をまとめる方針
自民党は、総括委員会の結果を踏まえ、8月中に敗因分析報告書を取りまとめる予定だ。報告書には、選挙戦略の改善策や党改革の方向性も盛り込まれる見通しだが、総裁人事については正式な議題として扱われるかは不透明だ。
一方で、今回のヒアリングで辞任要求が公の場で出たことで、石破総裁の求心力低下は避けられないとの見方が広がっている。仮に党内で交代論が勢いを増せば、秋の臨時国会や来年の統一地方選を前に、政局が急展開する可能性もある。
「党のトップが責任を取らないのは異常」
「総裁交代は時間の問題」
「報告書が“責任回避”で終われば国民はさらに離れる」
「有権者の信頼回復より政局が優先されている」
「野党に攻められる隙を与えている」
今後の焦点は「石破降ろし」の行方
今回の参院選敗北で、与党は参議院の単独過半数を割り込み、法案運営や人事案件での調整力が低下した。党内では早くも「石破降ろし」に向けた動きが一部で活発化しており、派閥横断的な人脈による後継候補探しも始まっているとの情報もある。
もっとも、石破総裁は選挙直後の会見で「敗因を真摯に分析し、立て直す」と続投の意向を示しており、辞任を求める声との間で党内対立が先鋭化する懸念がある。
秋の臨時国会を前に、自民党がどのように総裁人事と党改革の両立を図るのかが、今後の政局を左右する最大の焦点となりそうだ。