2010-02-05 コメント投稿する ▼
「権力をもてあそんだ者は報いを受ける」――15年前の国会発言が今、石破首相に突き刺さる
参院選大敗も続投宣言 「居座り」批判の渦中に
2025年の参院選で大敗を喫した石破茂首相(自民党総裁)が続投の意思を崩さない姿勢に対し、党内外から「居座り」批判が噴出している。7月28日に開かれた両院議員懇談会では、出席者から首相退陣を求める声が相次いだものの、石破氏は「続投に変わりはない」と明言。こうした対応に対し、自民党内の不満は頂点に達しつつある。
とりわけ皮肉なことに、石破首相自身がかつて述べていた「権力をもてあそんだ者は必ず報いを受ける」との発言が、今の自身に跳ね返っているとして話題を呼んでいる。
「権力の私物化を許さない」――かつての国会発言が再浮上
問題視されているのは、2010年2月5日(平成22年)、石破氏が自民党政調会長として衆院予算委員会で行った発言だ。当時、自民党は民主党に政権を奪われた直後であり、石破氏は「我々は、権力をもてあそび、自らのために利用しようとする勢力とは断固として闘う」と語っていた。
さらに続けて、「私はこう思うんです。権力をもてあそんだ者は必ずその報いを受ける。国民の心をもてあそんだ者も同じ。政治はそうあってはならない」と、自戒の念を込めるかのように述べていた。
この発言は今、SNSやメディアでも再注目されており、「自分に言い聞かせているようだ」との皮肉が飛び交っている。首相としての言動と過去のスタンスとの乖離が、政治家・石破茂への信頼性にも影を落としている。
自民党内で強まる退陣論 「責任を取る姿勢が見えない」
石破首相が続投に固執する姿勢に対し、自民党内では「民意を無視している」「責任感が希薄」といった批判が噴出。関係者によれば、懇談会では若手議員を中心に「参院選の責任を明確にすべき」との声が続出し、党の信頼回復には執行部の刷新が不可欠との見方が強まっている。
それにもかかわらず、石破氏は退陣を否定し、「しっかりと政権を運営していく」と語るにとどまっており、「過去の自分の発言と矛盾している」との批判が燻っている。
有権者からも「言葉と行動が違いすぎる」と不信感
SNSでは、石破首相のかつての国会発言を引用しつつ、今の態度を疑問視する声が相次いでいる。
「15年前に言ったこと、自分にそっくりそのまま返ってきてるじゃん」
「権力をもてあそんだ人が今まさに居座ってる」
「昔の石破さんはどこへ?言葉の重みがなくなった」
「これだけ負けて続投って、選挙の意味あるの?」
「民意に背を向けた時点で政治家として終わってる」
こうした声には、「信頼していたのに残念」といった失望のニュアンスも多く含まれており、有権者の支持基盤が揺らいでいることは否めない。
「言葉の政治家」が問われる一貫性と責任
石破茂首相は、これまで政策通・論客として「言葉で語る政治家」として知られてきた。だが、その言葉が15年の時を経て自らに返ってきた今、求められるのは「言葉の重み」に見合った行動である。
過去の発言を裏切るような振る舞いは、政治への信頼そのものを損ねかねない。首相としての責任とは、単なる職責の継続ではなく、民意と正面から向き合う姿勢だ。参院選という「審判」が下された今、その重さをどう受け止めるのか。石破氏自身がかつて語った「報い」の意味が、今まさに問われている。