2025-07-28 コメント投稿する ▼
石破首相、続投に意欲示すも党内から責任論噴出 自民分裂の兆し濃く
石破首相、続投に改めて意欲 自民党内は責任論と分裂の兆しも
参院選の大敗を受けた自民党が28日に開いた両院議員懇談会は、異例の4時間半に及ぶ白熱の議論となった。会合終了後、石破茂首相は記者団に対し「果たすべき責任を果たしていきたい」と語り、改めて続投への意欲を明確にした。一方、党内では「退陣すべき」とする声が強まっており、石破政権の行方はなお不透明な状況だ。
石破首相「責任から逃げない」姿勢を強調
記者団の問いに対し石破首相は、「続投の方針に変わりはない」と明言し、「関税合意などの国際公約を着実に実行していく責任がある」と訴えた。トランプ大統領との関係性や、日米合意を基礎とした世界貿易の秩序構築への責任感をにじませ、「政治空白を生んではならない」と語る姿には、政権維持への強い執念が感じられた。
さらに、戦後80年にあたる節目についても言及。「歴史の談話を踏まえ、適切に判断していく」と慎重な姿勢を示した。
続投を支持する声は少数派、執行部批判が相次ぐ
懇談会には236人が出席し、64人が発言。執行部の責任を問う声、両院議員総会開催を求める声、さらにはSNS対応や物価高対策などへの不満も多数あがった。
特に注目されたのは、旧安倍派や麻生派からの発言だった。
「続投しろと言ったのは7、8人。退陣を求めたのは20人以上だった」
「民主主義を壊すつもりか。民意に逆らう続投はありえない」
「何をするにも遅い。このままでは三くだり半を突きつけられる」
一方、石破首相を擁護する声もわずかながら存在した。
「この難局を任せられるのは石破さんしかいない」
「党をまとめて、改革を進める気概は感じた」
とはいえ、懇談会での全体的な空気は厳しく、首相への風当たりは強い。自民党内では、すでに103人以上が両院議員総会の開催を求める署名を提出しており、党則に基づく正式な意思決定の場が近く開かれる見通しだ。
幹事長も進退示唆 党内は分裂の様相も
森山幹事長は懇談会後、「選挙総括の報告書を取りまとめた上で、自らの責任のあり方を明らかにしたい」と述べ、進退を含めた決断を示唆した。
幹事長が責任をとれという意見がある。真摯に耳を傾けたい」
自民党は過去にも2009年、東京都議選敗北後に同様の混乱を経験しており、その際には石破首相自身も総会開催を求める署名に名を連ねていた経緯がある。今回、その「当事者」が再び党内の矢面に立っているのは皮肉と言える。
また、現職閣僚の中谷防衛大臣は「内閣の一員として職責を全うする」と述べるなど、政権内の一部には石破首相を支える動きも見られる。
野党は一斉に批判、「国民不在の抗争」と切り捨て
与党内の混乱を受け、野党各党も相次いでコメントを発表した。
国民民主党の玉木代表は「日米交渉と選挙結果の責任は別問題。早く方針を示すべきだ」と強調。共産党の小池書記局長は、「国民不在の党内抗争」と厳しく批判した。
立憲民主党はまだ内閣不信任案提出を明言していないが、与党の分裂と内閣の正当性を問う声が高まれば、政治的な攻勢を強めるのは確実だ。
次の焦点は“両院議員総会” 石破首相の決断は
8月中に参院選総括報告がまとめられる予定だが、それを待たずに党内では総裁選を求める声が加速している。石破首相がこのまま粘るのか、それとも“けじめ”をつけて退陣を選ぶのか。今後の政治スケジュールと世論の反応次第では、政局が一気に流動化する可能性もある。
国民の声はすでに厳しい現実を突きつけている。
「国民がNOを突きつけたのに、なぜ続ける?」
「誰がやるかより、何をやるか。けじめのない与党は信用できない」
「こんな時に党内で足の引っ張り合いしてる場合か」
「責任を果たすって言いながら、誰も責任取らないのおかしい」
「選挙の反省もないまま、次の国会とか言ってるのがズレてる」
両院議員総会が招集されれば、自民党としての正式な「結論」が出ることになる。石破首相に突き付けられたのは、単なる進退ではなく、党と国家の信頼を取り戻せるかという“最後の問い”なのかもしれない。