2025-07-06 コメント投稿する ▼
石破政権の給付金では経済は回らない 「減税こそが本当の成長戦略」と田中秀臣氏が警鐘
給付金では足りない、むしろ足を引っ張る
7月20日投開票の参院選を前に、与野党が掲げる経済政策が激しくぶつかり合っている。焦点の一つが、「石破茂首相率いる政権の給付金政策」と、「野党各党による減税や社会保障負担の軽減」のどちらが有効か、という論争だ。
しかし、経済学者・田中秀臣氏が指摘するように、そもそも日本経済は総需要不足=おカネ不足という構造的な問題に直面しており、単に「給付か減税か」の対立に持ち込むのは、本質を見誤っている。
石破政権の給付金政策は、表向きには「支援」だが、実態は政府が過剰に徴収した税金の“返金”にすぎない。とくに住民税非課税世帯への配布が中心となっており、高齢層への“第二の年金”のようなバラマキとなっているのが実態だ。
その結果、現役世代や子育て世代への支援は後回し。中間層の経済活動を促進するには程遠い施策となっている。
「配るくらいなら最初から取るな」
「給付金って結局、選挙前の人気取りでしょ」
「何度も同じ層に配るのは不公平すぎる」
「もらえない側の不満がどんどん募ってる」
「“第二の年金”って皮肉、的確すぎて笑えない」
石破政権の“緊縮的思考”が日本経済を止める
さらに問題なのは、石破首相自身の認識にある。「日本の財政はギリシャより悪い」とする発言は、経済実態とはかけ離れており、「国債=借金=悪」と決めつける古い財政観がにじみ出ている。
現在の日本は、マイナス金利の世界からようやく脱却しようとしている段階にあるが、財政出動が鈍れば再び景気は冷え込み、企業や家計の支出意欲も低下する。給付金で対応するにしても、あくまで一時的な応急処置にすぎず、構造的な需要不足は解消できない。
真に必要なのは、「政府支出の拡大」と「民間の可処分所得を増やす減税政策」の両輪による経済活性化であり、緊縮的な思考のままでは成長は望めない。
野党の減税主張にも課題はあるが…
一方、野党は「消費税の一時的減税」「所得税・社会保障負担の軽減」を掲げるなど、民間活力を高める政策に前向きなスタンスを示している。
ただし、その財源について「無駄の削減」や「行政の効率化」に頼りすぎる傾向があり、即効性ある景気対策としては不十分な点もある。
田中氏は「いま重要なのは、国債発行などによる追加的な政府支出だ」と強調。日本のように低金利・安定財政基盤を持つ国では、将来不安よりも現在の需要不足への対応が優先されるべきだと説いている。
実際、過去の増税局面では個人消費が低迷し、税収も思うように増えなかった例がある。税は「取る」ものではなく、「使って経済を回す」ものという認識転換が求められている。
「減税すれば回る。給付は1回きり」
「野党が言ってること、今回は珍しくまとも」
「結局、庶民は配るよりも“残す”方が嬉しい」
「補助金で企業を選別するな。税を軽くしろ」
「国債発行=悪って話、もう古すぎる」
“減税こそ経済対策”の真意とは
繰り返される給付金、補助金、ポイント施策――こうした“その場しのぎ”の政策では、継続的な消費・投資を生むことはできない。
真に経済を回すには、「使えるお金が継続して手元に残る環境」=減税による可処分所得の底上げこそが求められている。
また、企業側から見ても、補助金申請のための事務作業や用途制限よりも、法人税や設備投資減税のようなシンプルで公平な制度の方が、生産性を高める動機となる。
石破政権の経済政策には、「税を取りすぎたことへの反省」も「構造的な所得不足への根本解決」もない。田中氏の論点は、単なる政策批判ではなく、現場の経済の“流れ”を見据えた現実的な処方箋に他ならない。