2025-05-13 コメント投稿する ▼
日本、シリアの医療教育再建を支援 助産・看護中央学校を改修し医療人材育成強化
日本、シリアの医療教育再建を支援
日本政府は、シリアの首都ダマスカスにある助産・看護中央学校の改修支援プロジェクトを実施し、同国の医療人材育成を後押ししている。シリアの医療制度再建を目指し、国連人口基金(UNFPA)および国連開発計画(UNDP)と連携し、同国保健省と協力して進められている。
このプロジェクトは、戦乱で被害を受けた医療教育機関の再建を目的とし、助産師や看護師の育成環境を大幅に改善することを目指している。具体的には、最新の医療機器や教育資材を備えた施設を整備し、学生たちが実践的な技術を習得できる環境を提供する。また、講師陣のスキル向上を図り、カリキュラムの見直しも進められている。
日本政府の支援は、シリアの妊産婦と新生児のケア向上に貢献し、医療従事者の不足解消にも寄与すると期待されている。現地を訪れた日本大使館の野中暁子副代表は、学生たちに「皆さんは、より強く明るいシリアの希望です」と励ましの言葉を贈った。
医療支援を通じた日本の国際貢献
日本政府のシリア支援は、単なる資金援助にとどまらず、人材育成と医療サービス向上を目指した総合的な取り組みとなっている。特に、紛争で医療施設が被害を受けたシリアにおいて、将来の医療従事者を育てることは、地域社会全体の医療レベルを引き上げる重要なステップとされる。
今回のプロジェクトは、シリアとの友好関係強化にも寄与しており、日本の外交政策における「人間の安全保障」という理念に沿った取り組みの一環でもある。医療は人々の命を守り、地域の安定にもつながるため、こうした支援はシリア国内外で高く評価されている。
SDGs(持続可能な開発目標)への貢献
この医療教育支援は、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)への貢献にも位置づけられる。特に、目標3「すべての人に健康と福祉を」、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」に関連している。
UNFPAは、2030年までに妊産婦の死亡をゼロにすることを目指しており、今回の助産・看護学校の再建は、その目標達成に向けた重要な一歩となる。シリアにおける医療従事者の育成は、地域の医療体制を強化し、健康で持続可能な社会の構築に貢献する。
* 日本はシリアの助産・看護中央学校の改修支援を実施し、医療人材育成を支援。
* プロジェクトは、UNFPA、UNDP、シリア保健省と連携し、教育施設の整備やカリキュラム見直しを進める。
* 日本の支援は、「人間の安全保障」理念に基づき、シリアの医療体制再建を目指す。
* SDGsの目標3(健康と福祉)、目標5(ジェンダー平等)、目標17(パートナーシップ)の達成に寄与。