2025-05-11 コメント投稿する ▼
石破首相とチリ大統領が自由貿易と防災協力で一致|TPP強化と文化交流も確認
石破首相、チリ大統領と会談 自由貿易と防災協力で一致
石破茂首相は11日、チリのガブリエル・ボリッチ大統領と首相公邸で会談を行い、両国間の経済協力や防災分野での連携強化を確認した。自由貿易の重要性を改めて確認し、特に環太平洋パートナーシップ協定(TPP)を通じた関係強化を目指す方針で一致した。
両首脳は、米国の高関税政策による世界経済への影響を踏まえ、多角的な貿易枠組みの重要性を強調。石破首相は「TPPを通じて、日本とチリの経済関係をさらに強化していきたい」と述べ、ボリッチ大統領も日本との協力に期待感を示した。特に、チリが日本に供給する銅やリチウムといった鉱物資源分野での連携強化が議題となった。
防災協力での連携確認
両首脳は、災害の多発が両国共通の課題であることに着目し、防災分野での協力強化に合意した。石破首相は日本が培った防災技術とノウハウを共有し、チリの防災体制の向上を支援する意向を表明。ボリッチ大統領も日本の経験に学びたいとの姿勢を示した。
また、両国が連携して進めている「KIZUNAプロジェクト」についても言及。これは中南米における防災分野の人材育成を目的とした取り組みであり、ボリッチ大統領は日本の協力に感謝の意を示した。
文化交流と村上春樹作品への愛
会談の中で、ボリッチ大統領は日本文化への関心も示し、特に村上春樹氏の作品が好きだと語った。「日本は豊かな文化を持ち、その文学は私にとっても特別なものです」と述べ、両国の文化交流の重要性を強調した。
石破首相は、日本の文学や文化がチリで親しまれていることを喜び、「文化を通じた交流も、両国の関係を深める大きな要素」と応じた。今後も両国間での文化的な交流を支援していく考えを示した。
大阪・関西万博での交流促進
ボリッチ大統領は12日に大阪・関西万博のチリ・ナショナルデーに参加する予定であり、石破首相は万博を通じた両国の交流促進に期待感を示した。「万博が両国の絆をさらに強める場となることを願う」と述べた。
* 石破首相とボリッチ大統領は、自由貿易の重要性を確認し、TPPを通じた経済連携強化で一致。
* チリの鉱物資源(銅、リチウム)供給に関する協力深化に意欲を示す。
* 防災分野での連携強化を確認し、「KIZUNAプロジェクト」も再確認。
* ボリッチ大統領は村上春樹作品を愛好し、文化交流の重要性を強調。
* 12日に大阪・関西万博のチリ・ナショナルデーに参加予定。
石破首相とボリッチ大統領の会談は、経済から文化交流まで多岐にわたり、今後の両国関係の発展に向けた重要な一歩となった。