2025-04-24 コメント投稿する ▼
石破首相、モディ首相と電話会談 「テロは断じて許さず」日印で連携強化へ
テロ非難と国際協力
石破茂首相は4月24日夜、インドのナレンドラ・モディ首相と電話会談を行い、インド北部カシミール地方で起きた大規模なテロ事件を受け、テロとの戦いで国際社会と手を携える姿勢をあらためて強調した。電話会談は日本政府の呼びかけによって実現し、およそ20分にわたって意見を交わした。
会談の冒頭、石破首相は事件で犠牲となった人々への哀悼の意を表し、「いかなる理由があっても、テロは断じて許されるものではない」と強く非難。日本としても国際社会の一員として、インドと共にテロに立ち向かう決意を改めて伝えた。これに対してモディ首相は謝意を示し、「今後も日本との連携を深め、テロと闘っていきたい」と応じたという。
襲撃の背景と被害状況
今回の事件は4月22日、インド北部ジャンムー・カシミール州の観光地パハルガムで発生した。インド政府の発表によれば、犯人グループは武装して観光客のバスを襲撃。これにより少なくとも26人が死亡、17人が重軽傷を負った。被害者の中には家族連れの旅行者も含まれていた。
インド当局は、事件の背後にパキスタンとつながりがあるとされるイスラム過激派「抵抗戦線(The Resistance Front)」が関与しているとみて捜査を進めている。同組織は事件後、犯行声明を出しており、現地の緊張が急速に高まっている。
インド側の強硬な対応
事件を受け、インド政府は隣国パキスタンとの唯一の陸路国境を一時的に閉鎖するなど、外交・安全保障面での対抗措置を打ち出した。また、国内では各地で警戒態勢が強化され、空港や公共交通機関などでも厳重な警備が敷かれている。
モディ政権は過去にもテロ事件に対して強硬な姿勢を取っており、今回も迅速な対応が求められている。
日本政府の動きと今後の展望
石破首相は23日にも、モディ首相宛てにお見舞いのメッセージを送り、「日本はインドと常に連帯する」と表明していた。また、在インド日本大使館も現地の在留邦人や渡航者に対して、最新の安全情報を確認するよう呼びかけている。
今回の電話会談は、アジア太平洋地域における安全保障協力の観点からも重要な一歩とされており、今後の日印両国の連携強化が注目される。