2025-04-07 コメント投稿する ▼
「ドイツ車は走ってる」石破首相、アメ車の“売れない理由”を冷静反論 左ハンドル対応めぐり日米で温度差
答弁は立憲民主党の古賀之士議員の質問に対するもので、古賀氏は「アメリカ側の誤解があるなら、首相が国会の場で正すべきだ」と指摘。石破首相は、農産物にかけられる関税の例も出しながら、「米の関税は700%もかかっていない。ミニマムアクセスの分もまったく考慮されていない」と語り、アメリカ側の主張には誤りがあるとの見方を示した。
なぜアメ車は売れないのか
実際、日本の道路を走る輸入車の多くはドイツ車だ。メルセデス・ベンツやBMW、フォルクスワーゲンといったメーカーが、日本の交通事情に合わせて右ハンドル車を供給しているためだ。対して、アメリカ車の多くは左ハンドルのまま。運転しにくい上に、駐車場での券の受け取りなど、ちょっとした場面でも不便がある。
国内販売を本気で狙うなら、仕様を市場に合わせるのが常道だ。そうした努力を怠りながら「日本市場が閉鎖的だ」とする米側の主張に、首相として「それは違う」と言わざるを得なかったということだろう。
かつての首脳会談でも
この議論は今回が初めてではない。2014年4月、当時の安倍晋三首相がオバマ米大統領を東京・銀座のすし店「すきやばし次郎」に招いた会談の場でも、同じやりとりがあった。オバマ氏は「GMやフォードの車を見なかった。日本市場が閉鎖的なのでは?」と質問。安倍氏は「ドイツ車はたくさん走っている。欧州メーカーは日本市場に合わせて右ハンドル車を出している」と応じた。
政府は冷静に対応
石破首相は、「私たちは米国とドイツに差をつけているわけではない」と強調。特定の国に対して排他的であるという印象を払拭し、日米間の貿易関係にこれ以上の亀裂が生じないよう配慮する姿勢もにじませた。
米側が強硬姿勢を崩さず、相互関税などの措置を続ける場合、日本企業への影響も避けられない。首相は、「極めて不本意で、極めて遺憾」と述べ、必要に応じて米国と協議を進める考えを明らかにしている。
- 石破首相が、トランプ大統領の「日本は米国車を受け入れていない」との主張に反論。
- 「ドイツ車は日本でたくさん走っている」と述べ、仕様の違い(右ハンドル対応)に言及。
- アメリカ車は左ハンドルのまま販売されることが多く、日本市場で不利な立場にある。
- 2014年の安倍・オバマ会談でも同様の議論があった。
- 首相は「日本は国によって扱いを変えていない」と説明し、冷静に対応する姿勢。