2025-03-19 コメント投稿する ▼
石破首相、退職金課税見直しに関する答弁撤回を拒否
■答弁撤回の要求に対する首相の対応
立憲民主党の田島麻衣子議員は、石破首相がこれまで退職金課税の見直しについて「慎重かつ適切な見直しをすべきだ」と述べたことに対し、その撤回を求めた。これに対し、石破首相は「勤続年数が20年を超えると1年あたりの控除額が増加する仕組みや、一時払いと年金払いで税制上の取り扱いが異なる点について指摘がある」と認めつつ、「政府内で慎重に議論を進め、世間の批判や意見を十分に考慮する必要がある」と述べ、答弁の撤回には応じなかった。
■退職金課税強化による財源確保の意図否定
さらに、田島議員が退職金課税の強化で財源を確保する意図があるか質問したところ、石破首相は「退職金課税を強化することで財源を見出そうとする考えは一切持っていない」と明言し、そのような意図を否定した。
■雇用の流動化と退職金の関連性を否定
また、雇用の流動化と退職金を結びつける考えについて問われた際、石破首相は「長く勤めなければ退職金を多くもらえないという考えは持っていない」と述べ、雇用の流動化を促進しつつ、働く人々の人生設計が予見可能で安定的であるよう努める意向を示した。その上で、雇用の流動化と退職金を論理的に結びつける考えはないと強調した。
■退職金制度の現状と課題
退職金は、企業が従業員の退職後の生活資金として支給する一時金であり、その額や支給方法は企業ごとに異なる。厚生労働省の規定では、勤続年数や役職に応じて退職金の額を定める企業も多い。しかし、近年では雇用形態の多様化や転職の一般化により、従来の退職金制度が適用されないケースも増えている。そのため、退職金課税の見直しや制度改革についての議論が活発化している。