2025-03-08 コメント: 1件 ▼
【高額療養費引き上げ凍結】自民党内から“突き上げ”も「選挙前にやらないで」
引き上げ見送りの決定
政府は、医療費の自己負担を抑えるために設けられた高額療養費制度の負担上限額を引き上げる方針でしたが、8月からの引き上げを見送ることに決まりました。石破総理は、参議院予算委員会で「今年秋までに改めて方針を決定する」と述べ、この決定は急な転換であることが分かります。
患者団体の反発と総理の対応
高額療養費制度の負担増に対して、がん患者や難病患者団体からは強い反対の声が上がっていました。13万筆以上の反対署名やアンケートを受け取った石破総理は、患者団体の意見を重く受け止め、引き上げの見送りを決断しました。全国がん患者団体連合会の天野慎介理事長は、「患者・家族の声を聞くべきだ」と訴え、引き上げを凍結するよう強く求めていました。
与野党からの批判
この急な方針転換に対して、立憲民主党の野田佳彦代表は、患者団体の声を聞かずに決めたことに対して強い批判を表明。「引き上げ幅が急すぎる」と指摘し、患者団体との連携を欠いた政府の対応に疑問を呈しました。また、国民民主党の玉木雄一郎代表は、SNSで「決断が遅すぎる」「ガバナンスが滅茶苦茶だ」と政府の対応を痛烈に批判しました。
自民党内の意見
自民党内でも、引き上げを進めることに対して反発が強まっていることが明らかになりました。特に、選挙を控えていることが影響しており、党内からは「選挙前にこんな政策を進めたらまずい」という声が上がっていました。自民党のベテラン議員は「党内の反発が強くて、立っていられなくなった」と語り、次の参議院選挙に向けて調整が難航していることを示唆しています。
今後の見通し
石破総理は、秋までに新たな方針を決定する意向を示していますが、選挙後に再び引き上げを進める可能性があるため、患者団体や野党の反応に注目が集まります。選挙を前にした駆け引きや、どのように患者団体の意見を反映させるかが、今後の政策運営に大きな影響を与えるでしょう。
政府の決定に対する不透明さと、政治的な駆け引きが絡む中で、今後の動きがどうなるのかは予断を許しません。