2025-02-03 コメント: 1件 ▼
石破首相、『税収増分をお返しできる状況にない』と発言、国民民主党との対立明白に
■国民民主党の提案とその背景
国民民主党は、所得税が課される年収基準である「103万円の壁」を引き上げ、特にパートタイム労働者の税負担軽減を図ることを提案しています。具体的には、年収基準を178万円に引き上げることで、働き手の手取り増加を目指しています。この提案は、インフレによる税負担増を受けて、低・中所得者層の生活支援を強化する狙いがあります。
■石破首相の見解
石破首相は、国民民主党の提案に対し、税収増分を国民に還元する状況にないと述べました。その理由として、法人税収の増加は企業の業績好調によるものであり、高額所得者の所得税は増加しているものの、低所得者層の税負担は増えていないと指摘しました。また、消費税は物価上昇とほぼ同程度に増加しているため、税収増が国民への還元に十分に回せる状況ではないと説明しました。
■三党合意の反故とその影響
石破首相の発言は、与党である自民党、公明党、そして国民民主党の三党合意を反故にする可能性を示唆しています。三党は、年収103万円の壁の引き上げに関する協議を進めており、石破首相の否定的な姿勢は、今後の政策協議に影響を及ぼす可能性があります。
■国民民主党の反応と今後の展望
国民民主党は、石破首相の発言に対し、いら立ちを強めています。同党は、低所得者層への再分配を重視しており、年収の壁引き上げを通じて、働き手の手取り増加を実現したいと考えています。今後、与党内での調整や政策協議が重要な課題となるでしょう。