2025-11-15 コメント投稿する ▼
公約石破茂氏「絶対ダメだという人がいた」選択的夫婦別姓の党内抵抗を証言
石破氏は党内で「絶対にダメだという人がいる」として、慎重派の頑なな抵抗に直面したためと語り、「郵便配達の人が困る」といった現実的とは言えない反対論が展開されたことを明かしました。 石破氏は昨年の総裁選で「かねて個人的に積極的な姿勢」を示していた選択的夫婦別姓について、番組で党内議論の実態を赤裸々に語りました。
総裁選での積極姿勢から一転、党内抵抗で挫折
石破氏は昨年の総裁選で「かねて個人的に積極的な姿勢」を示していた選択的夫婦別姓について、番組で党内議論の実態を赤裸々に語りました。「選択的ではないか?といっても『ダメだ』という人が一定数いた」と強調し、慎重派の主張の具体例として「親と子供の名前が違うと、郵便配達の人が困るのではないか」という意見を紹介しました。
石破氏はこれに対し「外国はちゃんと届いている」と反論したものの、「とにかく『絶対ダメだ。なぜならば~』と理屈を展開する人が大勢いた」と振り返り、建設的な議論の困難さを訴えました。自民党は先の通常国会で2月以降に党内議論を本格化させましたが、別姓推進派と慎重派の溝は深く、党の「基本的考え方」を示すにとどまり、独自法案の提出は見送られました。
「郵便配達の人が困るって、そんなレベルの話なの?」
「外国では普通にできてることなのに、なんで日本だけできないんだ」
「結局、伝統とか言って女性に我慢を強いてるだけじゃない」
「石破さんでさえ党内をまとめられないなら、誰がやっても無理そう」
「選択的なのに絶対ダメって、論理的におかしいでしょ」
党議拘束外しも検討するも党の一体性を優先
石破氏は番組で、党議拘束を外すことも検討したと明かしました。しかし「党の一体性を保つために努力しようということで、現場でずいぶん議論したが、結局一本にまとまらなかった」と述べ、最終的には党内融和を優先したことを説明しました。これは、個人的信念よりも党運営を重視した判断だったことを示しています。
法制審議会が1996年に導入を答申してから約30年が経過しているにも関わらず、自民党内では「家族制度が崩壊する」との異論が根強く残っています。石破氏は慎重派について「夫婦別姓にすると『家族が壊れる』と。本当にそうですか?みたいな所はあるが『絶対そうだ』と言われると、話が先に進まない」と率直に述べ、感情論ではなく論理的な議論の必要性を示唆しました。
同性婚にも前向き姿勢、ただし党内反対は強固
石破氏は同性婚の導入についても前向きな考えを示し、「ひとりひとりの権利の実現のために政府は努力すべき」と語りました。しかし、この問題についても「これまた絶対に反対だという人は一定数いた」と振り返り、選択的夫婦別姓と同様の構図があることを明かしました。
2024年9月の自民党総裁選では、石破氏のほか小泉進次郎元環境相や河野太郎デジタル相も選択的夫婦別姓の推進派でしたが、高市早苗経済安保担当相(現首相)は明確に反対の立場を示していました。経団連が早期導入を求める提言を発表し、世論調査でも賛成が反対を上回る結果が相次ぐ中での党内対立は、自民党の時代感覚の遅れを象徴しています。
民意と乖離する自民党保守派の頑迷さ
選択的夫婦別姓について、自民党支持層の6割超が導入に賛成との世論調査結果もあります。また、経団連は「女性活躍が進むほど通称使用による限界が顕在化する」として制度の早期実現を求めており、経済界からの要請も強まっています。国際的にも、夫婦同姓を法的に義務付けているのは日本のみという状況です。
しかし、自民党内の保守派は依然として「伝統的家族観の維持」を理由に強固に反対しており、石破氏が指摘したような「郵便配達の人が困る」といった現実味のない理由まで持ち出して反対論を展開しています。この状況は、党内保守派が合理的な議論よりも感情的な反発を優先していることを示しており、政策決定プロセスの健全性に疑問を投げかけています。
石破氏の今回の発言は、自民党総裁経験者として党内の実態を包み隠さず語ったものです。「絶対ダメだという人がいた」という表現は、建設的な議論を拒絶する頑迷な姿勢を的確に表現しており、なぜ30年近くも議論が進まないのかを明確に示しています。
現在の高市早苗首相も、選択的夫婦別姓には慎重な立場を示しており、今後も実現の見通しは不透明です。しかし、民意や経済界の要請、国際的な潮流を考えれば、いつまでも先延ばしできる問題ではありません。石破氏の証言が、党内保守派の非合理的な抵抗を改めて浮き彫りにしたことで、この問題への関心が高まることが期待されます。
この投稿は石破茂の公約「選択的夫婦別姓の制度導入」に対する評価として投稿された情報です。この公約は7点の得点で、公約偏差値53.5、達成率は0%と評価されています。