2025-11-13 コメント投稿する ▼
石破茂氏が衆院定数削減に異論「国民代表減らすことが素晴らしいことか」
次に、自民党と日本維新の会の連立合意における定数削減について調べます。 石破茂前首相が衆院議員定数削減に疑問を投げかけた発言は、自民党と日本維新の会が連立政権合意で盛り込んだ政策に対する党内からの異論として注目を集めています。 自民党の石破茂前首相は2025年11月13日のTBSラジオ番組で、自民党と日本維新の会が連立政権合意に盛り込んだ衆院議員定数削減について疑問を呈しました。
石破茂前首相が衆院議員定数削減に疑問を投げかけた発言は、自民党と日本維新の会が連立政権合意で盛り込んだ政策に対する党内からの異論として注目を集めています。
石破氏、定数削減論に警鐘
自民党の石破茂前首相は2025年11月13日のTBSラジオ番組で、自民党と日本維新の会が連立政権合意に盛り込んだ衆院議員定数削減について疑問を呈しました。「定数を減らすべきだというと、少なければ少ないほどいいという話になる。主権者たる国民の代表が減ることがそんなに素晴らしいことか」と述べ、単純な定数削減論に警鐘を鳴らしました。
同時に石破氏は「日本の国会議員の数は諸外国と比べて決して多くない」と指摘し、国際比較の重要性を強調しました。「議員活動が主権者、納税者にもっと分かるようにするのが大事だ」と訴え、定数削減よりも議員活動の透明化が重要だとの考えを示しました。
「国会議員を減らすだけで本当に政治は良くなるのかな」
「地方の声がますます届かなくなりそうで心配だ」
「政治家の質の向上の方が先決だと思う」
「石破さんの言う通り、海外と比べて日本は議員が少ないよね」
「単純に数を減らすより、しっかりした政治家を選ぶことが大切」
国際比較で見る日本の議員数
石破氏の指摘通り、日本の国会議員数は国際的に見て決して多くありません。衆議院調査局の資料によると、主要7カ国で国会議員1人当たりの人口を比較すると、日本は17万5千人で最下位となっています。英国の4万6千人、フランスの7万人、ドイツの11万9千人と比べ、日本の議員1人が代表する国民数は圧倒的に多いのが現状です。
人口100万人当たりの国会議員数では、日本は5.6人で世界168位と少ない方に位置します。これは英国の約22人、フランスの約14人と比較して著しく低い数字です。米国は連邦制という特殊事情があるものの、欧州主要国と比べれば日本の国会議員は既に相当少ないことが明らかです。
連立合意における定数削減
自民党と日本維新の会は連立政権合意書で「1割を目標に衆院議員定数を削減する」と明記し、今国会での議員立法提出と成立を目指すとしています。現在の衆院定数465から約50議席の削減が想定され、維新側は比例代表での削減を念頭に置いています。
しかし、自民党内には慎重論も根強く存在します。鈴木俊一幹事長は「小選挙区の定数削減は難しい」「地方の声を大切にしてという声は多い」と述べており、地方選出議員を中心に削減への反対意見があります。公明党の斉藤鉄夫代表も「比例代表だけの削減は民主主義に重要な役割を果たしている少数意見のすくい上げという機能を損なう」と批判しています。
議員定数削減の政治的背景
日本維新の会が定数削減を連立の「絶対条件」として突如持ち出した背景には、企業・団体献金の完全禁止で自民党との隔たりが大きく、政策の違いを隠すための「論点のすり替え」との見方もあります。維新の吉村洋文代表は「まず議員定数削減ができなければ、社会保障改革や副首都構想などの改革はできない」と述べ、これを改革の試金石と位置づけています。
石破氏の発言は、こうした政治的思惑に対する冷静な分析として注目されます。単なる「身を切る改革」のスローガンではなく、民主主義における代表の質をいかに向上させるかという本質的課題に光を当てた形です。