2025-09-30 コメント投稿する ▼
石破政権、スリランカ酪農産業に4.63億円支援 経済危機下で小規模農家を支援
石破茂内閣総理大臣は9月29日、スリランカ民主社会主義共和国に対し、4.63億円の無償資金協力を実施することで合意した。 これは「酪農セクター生産性向上計画」の一環で、スリランカの農業基盤強化と脆弱層支援を目的とする。 寡婦世帯や貧困層に多い小規模酪農家は、飼料不足や感染症の拡大で、乳牛や家畜を失う危険に直面している。
石破政権、スリランカ酪農産業に4.63億円支援
石破茂内閣総理大臣は9月29日、スリランカ民主社会主義共和国に対し、4.63億円の無償資金協力を実施することで合意した。これは「酪農セクター生産性向上計画」の一環で、スリランカの農業基盤強化と脆弱層支援を目的とする。
経済危機と酪農家の窮状
スリランカは2022年、深刻な経済危機に直面した。財政緊縮政策の影響で生活に困窮する人々が増加し、とりわけ北部や東部では長期の内戦の影響が残る。寡婦世帯や貧困層に多い小規模酪農家は、飼料不足や感染症の拡大で、乳牛や家畜を失う危険に直面している。乳牛は家計の唯一の収入源であり、動物性タンパク質の重要な供給源でもあることから、支援の必要性が高まっていた。
支援の具体的内容
今回の無償資金協力は、家畜疾病への対応能力を強化し、乳牛の遺伝的改良を進めるとともに、飼料製造能力を高めるための機材整備を柱としている。これにより、生乳の生産性が向上し、小規模酪農家の生計安定に寄与することが期待されている。署名式は石破総理とスリランカのアヌラ・クマーラ・ディサナヤケ大統領が立ち会い、両国関係の強化が確認された。
海外援助の位置づけと課題
日本政府は従来からインフラや教育・保健分野を中心にスリランカ支援を行ってきたが、今回の協力は食料安全保障と生活基盤に直結する農業分野に踏み込む点で特徴的である。
ただし、国内では「海外援助に偏重するのではなく、国益との整合性を明確にすべきだ」との指摘もある。財政制約の厳しい中での資金拠出には、国民への丁寧な説明が欠かせない。援助がスリランカの経済再建と安定につながるかどうか、その実効性が問われることになる。
「国内が厳しいのに海外支援ばかり増えている」
「スリランカの農業改善は長期的には日本の利益にもなる」
「国益の説明をきちんと示してほしい」
「ODAが現地の貧困層に届くのか疑問だ」
「外交パフォーマンスだけで終わらないことを期待する」
石破政権は「持続可能な農業基盤を支える」と強調しており、支援の効果を国内外に説明していく責任を負っている。