2025-05-27 コメント投稿する ▼
小泉進次郎農水相が減反政策を廃止へ 米価抑制と農政改革に本腰
高騰する米価に政府が本格対策
米の価格が高騰を続けるなか、小泉進次郎農林水産相が新たな農政改革に乗り出した。これまで政府が控えていた価格介入の姿勢を一転し、備蓄米の放出方法を競争入札から随意契約に切り替えることで、市場に迅速に供給し、価格を抑える狙いだ。
さらに注目されるのは、いわゆる「減反政策」に終止符を打とうとする動きだ。農家に生産を控えさせるこれまでの手法から、需要に応じた生産体制へと転換を図る姿勢を打ち出している。
記者会見で小泉氏は「コメ価格の急騰は生活者に直接影響する問題。いまこそ見直しが必要だ」と述べ、価格抑制に手応えを感じていることを示唆した。
「令和の米騒動」から見える脆弱な体制
背景には、日本の米政策が長年抱えてきた構造的な課題がある。かつての需要を前提とした減反政策は、米の消費減少が進む中で形骸化。一方、異常気象や観光需要の増加といった外的要因が重なり、供給と需要のバランスが崩れやすい不安定な状況が続いていた。
特にこの夏は猛暑と自然災害により作柄が悪化し、一部では「米がスーパーから消えるのでは」という声も聞かれたほど。小泉農水相の対応は、こうした危機感を背景に生まれている。
減反の廃止にJAなどが反発の兆し
一方で、JAグループなど既存の農業団体からは反発の声も上がり始めている。増産が進めば米価が下落し、農協の手数料収入が減る恐れがあるからだ。
かつて自民党農林部会長としてJA改革に挑んだ小泉氏は、農業団体との軋轢を経験している。「組織や団体に忖度してはいけない」と話すが、今回の改革でも対立の火種はくすぶっている。
小泉氏は、万が一価格が下落した場合には農家への補償策や輸出支援の拡充を進める方針も明かしており、「作らない農政」から「作って売る農政」への転換が問われている。
今後の焦点は実行力とバランス感覚
農業は地域経済と密接に結びつくため、単なる価格政策にとどまらない広範な視点が求められる。小泉氏が掲げる「生産者と消費者の一致点を見出す」という目標が実現されるかは、今後の調整力と継続的な対話にかかっている。
ネット上の反応
「進次郎さんが久々に“らしさ”を出してきた。この改革は応援したい」
「米価下げは嬉しいが、農家の生活をどう守るかも考えてほしい」
「JAとの対立は避けられない気がする。でも前に進むしかない」
「消費者目線で動いてくれる農水相は貴重。もっと早く動いてほしかった」
「透明性ある随意契約にしてくれれば納得できる」