2026-01-08 コメント投稿する ▼
子ども版防衛白書、小学校に配布 中国や北朝鮮、ロシアを名指しで物議
また、宮崎県の小学校では5、6年生に配布されたが、保護者からの問い合わせや抗議はないものの、教育現場では「特定の国を名指しすることが教育的に適切かどうか」を疑問視する声も上がっている。 防衛省は、「小学生に自衛隊の重要性を理解してもらいたい」との理由でこの冊子を配布したと説明し、「特定の国を危険視しているわけではない」と反論している。
子ども版防衛白書、小学校に初配布し物議 「中国など名指しで安全といえぬ」
昨年、防衛省が初めて小学校に配布した「まるわかり!日本の防衛 はじめての防衛白書」が議論を呼んでいる。この冊子は自衛隊の活動や政府の安全保障政策を子ども向けに解説したもので、特に「日本が位置する地域は安全とはいえない」と記述し、中国、北朝鮮、ロシアを名指しで挙げた点が物議を醸している。教育現場では「特定の国をルーツに持つ児童が傷つく可能性がある」「いじめを引き起こしかねない」との懸念が広がっており、その配布を巡る論争が続いている。
子どもたちに現実を伝える必要性
この「防衛白書」は、A4判22ページのオールカラーで、日本の安保情勢や自衛隊の必要性、防衛予算の使途、日米同盟の重要性などをわかりやすく紹介している。特に、イージス艦やオスプレイといった自衛隊の装備の紹介ページもあり、子どもたちに自衛隊の役割について知ってもらおうという意図がある。
議論を呼んだのは、ウクライナ侵攻を「ウクライナのロシアに対する防衛力が足りなかった」と説明し、さらに中国を「速いペースで軍事力を強めている」、北朝鮮を「体制を維持するために核兵器や弾道ミサイルを開発している」、ロシアを「多くの核兵器を持つ」と記述した点だ。
教育現場での反発と配慮の欠如
この冊子は、全国2400の小学校に6100冊が配布され、都道府県教育委員会の意向を参考に配布先が選定されたが、配布された小学校の一部からは反発の声が上がった。長崎市の小学校では、冊子の内容に配慮が必要と判断し、職員室に保管し、授業で使用する際には内容を精査するよう指導された。長崎は被爆地として平和学習が根付いている地域であり、「特定の国名を挙げることが誤解を生む可能性がある」との懸念が示された。
また、宮崎県の小学校では5、6年生に配布されたが、保護者からの問い合わせや抗議はないものの、教育現場では「特定の国を名指しすることが教育的に適切かどうか」を疑問視する声も上がっている。
防衛省の説明と専門家の意見
防衛省は、「小学生に自衛隊の重要性を理解してもらいたい」との理由でこの冊子を配布したと説明し、「特定の国を危険視しているわけではない」と反論している。しかし、教育関係者や専門家の中には、このアプローチが適切でないとする意見も多い。
拓殖大学の佐藤丙午教授(安全保障)は「現実に即した国際環境や戦略状況を説明すること自体に問題はない」と評価しつつ、「特定の国に関する記述が子どもたちに与える影響を考えると、教育現場での反発も理解できる」と指摘している。
一方、長崎大核兵器廃絶研究センター(RECNA)の河合公明教授(国際人道法)は「防衛政策の視点のみで配布されたことに対し、国際政治や歴史的な教訓が欠けている」と批判。「恐怖を煽り、名指しされた国を『怖い』『悪い』と捉えてしまう可能性がある」と警鐘を鳴らしている。
現実問題としての安全保障
子どもたちに事実を伝えずに育てることは、最終的にその子たちを無責任に育てることと変わりません。中国や北朝鮮、ロシアの国々は、実際に日本に対して威嚇行動を繰り返しており、その影響で日本の安全は確かに脅かされています。現実的には、日本を取り巻く安全保障環境は決して楽観視できるものではなく、教育現場がその事実から目を背けるわけにはいきません。
しかし、その伝え方には配慮が必要です。特定の国を名指しして「危険だ」とすることが、必ずしも教育的に適切な方法かどうかは再考すべき問題です。現実の安全保障状況を踏まえた教育を進めることは大切ですが、それと同時に、子どもたちに恐怖を与えたり、誤解を生むような伝え方は避けるべきです。
教育現場の対応と今後の課題
防衛省は、2025年版の「まるわかり!日本の防衛」の内容を改訂し、災害派遣など自衛隊の活動を強調する方向で進めているが、特定の国に関する記述は残される見込みです。教育現場では、このような記述に対する配慮とバランスの取れた説明が求められています。
今後、政府や防衛省は、教育現場の声をより重視し、子どもたちが安保情勢を正しく理解し、また、偏見や誤解が生じないような配慮を行うことが求められます。
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