2025-07-04 コメント投稿する ▼
赤沢経済再生相「関税?よく分からない」発言に波紋 トランプ再登場に無策な日本政府への不信
「特に何も想定せず、よく分からない」日本政府の鈍さが露呈
アメリカのトランプ大統領が、各国に対して10~70%の新たな関税率を文書で通知すると発言したことをめぐり、赤沢亮正・経済再生担当相は4日、首相官邸で記者団の取材に応じ、「(日本政府は)特に何かを想定しているわけではなく、大統領がどうされるかはよく分からない」と発言した。
このコメントは、日本政府の対応が後手に回っている実態を示した形だ。赤沢氏によれば、現時点で日本側には正式な通知は届いておらず、来週にも開催予定とされた日米交渉についても「何か決まっているわけではない」と語り、明確な動きが見えないことを認めた。
「“よく分からない”って、それが政府の公式見解なの?」
「関税戦争になるかもしれないのに、あまりに他人事すぎる」
「危機管理能力ゼロ。トランプ相手にその構えで大丈夫か?」
「日米交渉は“交渉”じゃなくて“通達”を待つだけになってない?」
「トランプ再登場に完全に構えてない。これが現実か」
“トランプ関税”再来か、通商戦争の予兆に無警戒
トランプ氏はこれまでにも再三「関税を外交カードとして使う」と公言してきた。特に自動車や半導体、農産品など日本経済の中枢をなす産業がターゲットにされる可能性があり、10~70%という極端な幅の関税適用は、日系企業や輸出産業への打撃となるのは明白だ。
だが、今回の赤沢氏の発言には、こうしたリスクへの具体的な懸念や対応策の提示はなく、トランプ氏の言動を「よく分からない」と評するなど、まるで他国の話のような空気が漂っていた。
2025年の大統領選に向けて、トランプ氏の発言は今後さらに過激化する可能性がある。仮に再選されれば、日本に対する通商圧力が現実のものとなることは想像に難くない。
石破政権の“通商戦略なき無策”が招く不安
日本政府は今、円安と物価高のダブルパンチに悩まされている。そこへさらに対米貿易での追加関税が重なれば、輸出企業の業績悪化はもちろん、国内雇用や消費にも波及する。にもかかわらず、今回のように明確な対応方針すら示せない状況は、極めて危うい。
石破政権はこれまで、「丁寧な対話」や「調整を重ねる」といった抽象的な対応で通商政策を語ってきたが、それが通用しない相手がトランプ氏であることは、すでに前政権時代に経験済みだ。
にもかかわらず、「何も決まっていない」「よく分からない」という対応は、外交・経済両面での危機管理能力が欠如していると受け止められても仕方がない。
今必要なのは“外交力”ではなく“交渉力”
日本政府が今すべきは、アメリカの政権動向に受け身で構えるのではなく、明確な交渉戦略を構築することだ。TPPの再定義、WTOでの連携、ASEANなど地域協定を活用した迂回輸出など、実行可能なシナリオを複数持つべき時期にきている。
赤沢氏の「よく分からない」という発言は、国民に不安を与えるだけでなく、日本の経済的な足元の脆弱さを国際的に晒すことになりかねない。トランプ氏の発言が荒唐無稽であっても、備えるのが政治の責任である。
“静観”ではなく“準備”を。“様子見”ではなく“布石”を。外交において必要なのは、相手の言動を見守ることではなく、先を読む戦略的行動だ。