2025-05-23 コメント投稿する ▼
不法滞在の盲点にメス 藤岡議員「免許証に在留期間記載を」提案の真意とは
藤岡議員が制度の“盲点”に警鐘 不法滞在と運転免許の関係とは
衆議院内閣委員会で23日に行われた金属盗対策法案の審議で、立憲民主党の藤岡隆雄議員が、不法滞在の外国人による犯罪への対応策の“抜け穴”を鋭く指摘した。特に、運転免許証には在留期間の情報が記載されていない点について「これでは本人確認の制度が機能不全に陥る恐れがある」と懸念を表明した。
外国人による金属盗事件の深刻な実態
太陽光発電施設での金属ケーブル盗難事件が相次ぐ中、警察が摘発した147人のうち、およそ4分の3にあたる110人が外国人で、その中の約8割、つまり89人が不法滞在者だった。藤岡氏は「これほどの割合で不法滞在者が関与している事実は看過できない」とし、背景には本人確認制度の甘さがあると主張する。
「免許証では在留状況が見えない」制度の盲点を指摘
現在、金属くずの売却時に本人確認のため提出できる書類には、運転免許証や在留カード、マイナンバーカードなどがあるが、免許証には在留期限の情報が含まれていない。藤岡氏は「免許証だけで本人確認が完結してしまえば、不法滞在の有無を見抜けない。制度が“ザル”状態になる」と訴えた。
この点について政府側は「運転免許の有効期間は在留資格とは直接関係しない」との見解を示しているが、藤岡氏は「健康保険証でさえ在留期限に連動しているのに、より公的な身分証である免許証がこのままでいいのか」と疑問を投げかけた。
在留カードの提示義務化に慎重論も
さらに藤岡氏は、外国人が身分確認を受ける際に、在留カードの提示を義務づけるよう提案。これに対し政府側は「制度上可能」としつつも、「そもそも買い取り業者が相手を外国人と見抜くのは困難。悪質な者は在留カードの提示を拒むだろう」と実効性に疑問を示した。
加えて「本人が“日本人です”と名乗り、免許証だけを差し出した場合、業者側にそれ以上確認する責任を課すのは現実的ではない」として、現場の負担にも配慮すべきとする慎重な姿勢が見られた。
「不法滞在でも運転できる」は問題
藤岡氏はさらに、「在留期間が切れていても、免許証が有効ならば運転は違法ではないのか」と問いかけた。これに対して警察庁は「運転免許の観点では、在留資格の有無は関係しない」と回答したが、藤岡氏は「これでは、不法滞在中でも合法的に運転できるという奇妙な状況が放置される」として、法制度の一貫性のなさを問題視した。
SNSでの共感広がる
この問題提起にはSNSでも賛同の声が多数上がっている。
「藤岡さんの言う通り。こんな状況じゃ“確認制度”とは言えない」
「不法滞在でも合法的に運転できるとか、おかしすぎる」
「不法滞在を助長するような制度は見直すべき」
「業者だけに責任押しつけるのは酷。仕組みを整備して」
「藤岡議員、もっとこういう“盲点”にメスを入れてほしい」
制度の運用が実態に追いついていない現状に、藤岡議員は真正面から問題提起した。今後、政府が本人確認のあり方や不法滞在対策をどう強化するか、注視される。