2025-11-20 コメント投稿する ▼
富山県がベトナム人従業員向け防災研修実施、企業と連携し実践的災害対策
富山県と公益財団法人とやま国際センターが主催するこの研修は、県内の外国人住民が防災意識を高め、災害に備えた準備や災害時の対応に関する実践的な知識を習得することを目的としています。 富山県では外国人住民への多言語サポートを充実させており、とやま国際センターでは英語、ポルトガル語、ロシア語、中国語、韓国語、ウルドゥ語による生活相談を実施しています。
地域企業と連携した外国人防災力強化
富山県と公益財団法人とやま国際センターが主催するこの研修は、県内の外国人住民が防災意識を高め、災害に備えた準備や災害時の対応に関する実践的な知識を習得することを目的としています。開催場所は高岡市長慶寺に本社工場を構える株式会社松村精型で、同社で働くベトナム人従業員12名が参加予定です。
株式会社松村精型は1965年設立の老舗製造業で、金型事業や自動車部品事業を手がけ、中国やタイにも関連会社を持つグローバル企業です。特に自動車のエンジン部品シリンダーヘッドの金型や、CVT(無段変速機)用部品で世界トップクラスのシェアを誇る技術力を持つ企業として知られています。
出前研修による実践的防災教育
研修は出前形式で実施され、全体講義「災害が起こったらどうする?」、演習(災害情報の収集の仕方)、そしてベトナム語版の防災に関する動画の視聴という3つのプログラムで構成されています。全体進行と講師はとやま国際センターの主任が務め、参加者の理解を深めるための工夫が随所に盛り込まれています。
この取り組みは、言語の壁により災害情報の理解が困難な外国人住民の課題に対応したものです。日本語が十分に理解できないために正確な情報を得ることができず、災害経験や知識も少ないことから、外国人住民は災害時に特に不安を感じやすいとされています。
とやま国際センターでは従来から外国人のための災害情報提供事業を展開しており、FMラジオ放送で毎週日曜日に5か国語による情報提供を行うなど、多言語での防災情報発信に取り組んでいます。また、災害時外国人支援ボランティア研修の開催や、やさしい日本語による災害情報伝達の普及にも力を入れています。
富山県における外国人材の増加と防災対策の重要性
富山県内では外国人技能実習生の受け入れが年々増加しており、2023年10月時点で5,907人の技能実習生が県内で働いています。特にベトナム、中国、フィリピン、インドネシア、ミャンマーなどアジア諸国からの実習生が多く、介護分野における外国人材の雇用も急速に拡大しています。
2024年の能登半島地震では、隣接する石川県で外国人住民への災害支援の重要性が改めて浮き彫りになりました。富山県でも2024年12月5日に「令和6年度災害時外国人支援研修」を開催するなど、災害時の外国人支援体制の強化を図っています。
県内企業の積極的な協力により、今回の松村精型での出前研修が実現しており、企業単位での防災教育は他の事業所にとっても参考になる取り組みとして注目されています。職場という身近な環境での研修により、参加者の理解度向上と実践的な防災知識の習得が期待されています。
多言語対応による包括的な防災体制構築
富山県では外国人住民への多言語サポートを充実させており、とやま国際センターでは英語、ポルトガル語、ロシア語、中国語、韓国語、ウルドゥ語による生活相談を実施しています。また、県国際交流員が英語、韓国語、中国語、ポルトガル語、ロシア語、ベトナム語での支援を提供しており、今回のような防災研修でも言語面でのサポート体制が整っています。
災害時における情報伝達や避難支援において、母国語での説明は外国人住民の安心感と理解度を大幅に向上させることが知られており、今回のベトナム語版防災動画の活用は効果的な取り組みとして評価されています。