2025-11-05 コメント投稿する ▼
維新・藤田文武に公金2000万円還流疑惑 共産党が第2弾「弁明覆す新証拠」で追撃
日本維新の会の藤田文武共同代表に対する公金2000万円還流疑惑が泥沼化している。 申し入れ書では「政権与党の維新の共同代表である貴殿が自身に批判的な取材をしている記者の名刺をネット上に公表することは、権力監視の報道を妨害し、威嚇するもの」と厳しく指摘している。
疑惑の構図が明らかに
赤旗日曜版が10月29日に報じた疑惑の核心は、藤田氏側が2017年6月から2024年11月まで約8年間にわたって、自身の公設第1秘書が代表を務める兵庫県の「株式会社リ・コネクト」に計約2100万円を支出していたことだ。このうち約1965万円、実に94%が政党交付金などの公金からの支出だった。
一方で、同社は藤田氏の公設第1秘書に年720万円の報酬を支払っており、税金が秘書の懐に還流する構図が浮かび上がった。支出名目は「機関紙ビラ印刷費」「デザイン費」「選挙運動費」などとされているが、法人登記簿の目的欄に印刷業の記載がないことも疑念を深めている。
公設秘書は特別職の国家公務員で、月30万円から60万円程度の給与が公費で賄われている。「身を切る改革」を掲げる維新の共同代表による身内への税金還流との批判は避けられない状況だ。
共産党が第2弾で攻勢
共産党の公式Xは11月5日、「維新・藤田共同代表の税金ロンダリング疑惑に新証拠!」「それでも『適法』なんですか?」と投稿し、追撃の姿勢を鮮明にした。赤旗日曜版も「スクープ第2弾」として「弁明覆す新証拠」の見出しで紙面を構成し、藤田氏の反論を打ち砕く新たな材料を提示した。
「維新も結局は裏金自民党と同じじゃないか」
「身を切るどころか身内に税金を流してるとは呆れた」
「これで連立組むなんて国民をバカにしてる」
「赤旗頑張れ、政治家の嘘を暴け」
「高市政権も藤田問題で早くもピンチだな」
ネット上では維新への失望と批判の声が相次いでおり、政権与党としての信頼失墜は避けられない状況となっている。
記者名刺公開で言論弾圧との批判
問題をさらに深刻化させているのが、藤田氏が10月30日未明に自身のXで赤旗記者の名刺画像を無断公開したことだ。名刺には記者の氏名、所属部署、電話番号、住所、メールアドレスなどの個人情報が記載されており、与党幹部による明らかな言論弾圧行為との批判が噴出している。
赤旗編集局は11月4日、藤田氏に対して名刺画像の削除と謝罪を求める申し入れを行った。申し入れ書では「政権与党の維新の共同代表である貴殿が自身に批判的な取材をしている記者の名刺をネット上に公表することは、権力監視の報道を妨害し、威嚇するもの」と厳しく指摘している。
藤田氏は記者会見で「公開しないでくれという問い合わせをいただいていないので公開した」と開き直りの姿勢を見せているが、ジャーナリズムに対する威嚇行為として各方面から強い批判を浴びている。
橋下徹氏が激怒で党内分裂
維新創設者の橋下徹氏は一連の疑惑に激怒し、Xで藤田氏を痛烈に批判している。「まさに政治家による公金マネーロンダリングだ」「適法・違法の問題ではない。外形的公正性の問題」と断罪し、維新の理念からの逸脱を厳しく指摘した。
橋下氏は「実費分以上に利益が発生していたら政治家として完全にアウト」「維新には外形的公正性の概念を藤田氏に教えることができる人材はいなくなったのか」と嘆きの声を上げている。さらに「赤旗は藤田氏側の会社の利益関係に関する資料をなんとか入手して欲しい」と、共産党による追及を後押しする異例の発言まで行っている。
維新内部では橋下氏の批判に同調する声も出ており、党の結束に深刻な亀裂が生じている。吉村洋文代表は「連休明けに藤田氏本人が丁寧に説明する」と釈明に追われているが、党是である「身を切る改革」の根幹が揺らぐ事態となっている。
11月4日の記者会見で藤田氏は「今後は当該企業には発注しない」と表明したものの、「疑問感じていたらやめていた」と開き直りの姿勢を崩さず、国民の理解を得るのは困難な状況だ。維新が掲げてきたクリーンなイメージは完全に失墜し、高市政権の連立パートナーとしての適格性に重大な疑問符が付いている。
藤田文武共同代表の公金2000万円還流疑惑は、維新の政治理念と高市政権の信頼性を根底から揺るがす政治スキャンダルとして今後も注目が集まりそうだ。