2025-03-16 コメント投稿する ▼
いさ進一氏、備蓄米放出と米価高騰問題に警鐘—政府への要望と今後の対策
まず、米価の現状について触れたのは、現在の卸業者間の取引価格が1票(60kg)あたり4万7500円から4万7900円程度であり、大きな変動は見られないという点です。市場での価格も、今後さらに上昇する可能性があり、米の価格が一向に下がる気配はないとのことです。
さらに、農水省が発表した令和6年産の米の収穫量は前年比で増加しているにもかかわらず、集荷業者に集まった量は大幅に減少しているという「消えた21万トン」の問題が浮上しています。農水省は、集荷業者が在庫を減らしつつ出荷していると説明していますが、その実態は不透明で、中小の集荷業者の状況はまだ明らかではありません。
その中で、備蓄米の放出が価格抑制のために行われることが決まり、第一回目の入札で15万トン分が落札されました。落札価格は公表されていませんが、市場価格よりは低くなると予測されています。しかし、備蓄米の放出によって、もし市場で転売されるようなことがあれば、価格抑制の効果が薄れてしまう恐れもあるといさ氏は警告しています。
また、備蓄米の放出によって米価の急上昇は抑えられた可能性がありますが、その後の流通状況がどうなるかが注目されます。政府がしっかりと流通の監視を行うことが重要だといさ氏は訴えています。
今後の米価の動向については、備蓄米放出後も高騰が続くようなら、さらなる備蓄米の活用が検討されるべきだとしています。ただし、大量の備蓄米放出が価格の暴落を招く可能性もあり、そのバランスが難しい問題となっています。
最も懸念されるのは、7月から8月の米の収穫直前に市場から米が不足することです。この事態を防ぐため、備蓄米の買い戻し条件や令和7年産の需給状況に応じた対策が求められます。
いさ氏は、政府に対して、中小集荷業者の流通状況調査や、備蓄米放出後の流通監視、さらには追加の備蓄米活用の検討を要望しています。米価の安定と供給の確保が急務であり、柔軟な対応が求められています。