2025-12-09 コメント投稿する ▼
赤間防災相が災害対策会議で異例の呼びかけ 日常生活継続しながら地震警戒の新方針
この発言は、初めて発表された「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を受けたもので、大規模地震への警戒と社会活動の両立という困難な課題に政府が直面していることを浮き彫りにしています。 赤間氏は「今後1週間程度、家具の固定など地震への備えの再確認に加え、揺れを感じたら直ちに避難できる態勢をとってほしい」と具体的な行動指針を示しました。
青森県沖地震
赤間防災相「日常生活を継続して」初の後発地震注意情報で政府が新方針
2025年12月8日午後11時15分に発生した青森県沖地震を受け、赤間二郎防災担当相は9日未明に開催された関係省庁による災害対策会議で、国民に対し「十分な注意を払い、備えを行いながらも、日常生活や経済活動を継続してほしい」と異例の呼びかけを行いました。この発言は、初めて発表された「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を受けたもので、大規模地震への警戒と社会活動の両立という困難な課題に政府が直面していることを浮き彫りにしています。
青森県沖地震は震度6強を記録し、マグニチュード7.6という大規模なものでした。赤間氏は災害対策会議で被害状況について「重傷1人、軽傷8人、程度不明4人、住宅火災1件の報告を受けている」と詳細を明かしました。これまでに報告された負傷者30人という数字が、実際には重軽傷者の内訳が判明していない状況も含まれていることが分かります。
気象庁と内閣府は9日午前2時、2022年12月の運用開始以来初めて「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表しました。この情報は、北海道から千葉県までの7道県182市町村を対象に、今後1週間程度、巨大地震の発生可能性が平常時より相対的に高まっていることを警告するものです。
「日常生活を続けながら警戒するって、具体的にどうすればいいの?不安だ」
「会社も学校も普通にあるのに、地震への備えって何をすればいいか分からない」
「1週間も緊張状態を保つなんて無理。でも油断はできないし」
「政府はもっとはっきりした指針を示してほしい。曖昧すぎる」
「家具の固定とか、今さら言われても間に合わない気がする」
政府の新しい防災対応方針
今回の赤間防災相の発言は、日本の防災対応において画期的な意味を持ちます。従来の大規模地震警戒では、学校や企業の休校・休業、交通機関の運休など、社会活動の停止を伴うことが多かったからです。しかし、今回政府は社会経済活動の継続を前提とした防災対応という新たな方針を打ち出しました。
赤間氏は「今後1週間程度、家具の固定など地震への備えの再確認に加え、揺れを感じたら直ちに避難できる態勢をとってほしい」と具体的な行動指針を示しました。これは事前避難ではなく、地震発生時の迅速な対応能力の向上に重点を置いた新しいアプローチと言えるでしょう。
この方針の背景には、後発地震の発生確率がおおむね100回に1回程度という低い確率にあることが挙げられます。内閣府の説明によると、日本海溝・千島海溝で今後1週間に大規模地震が発生する可能性は平常時の約0.1%から約1%に上昇しますが、それでも圧倒的に発生しない可能性の方が高いのです。
政府はこの不確実性を踏まえ、「実際に発生するかどうかは不確実であることを十分に理解し、防災行動をとってほしい」と慎重な姿勢を示しています。つまり、過度な警戒による社会活動の停滞を避けながら、万が一の事態に備える現実的な対応を求めているのです。
災害対策の具体的内容と課題
赤間防災相が示した災害対策の具体的内容は、主に二つの柱から構成されています。一つは「特別な備え」として、揺れを感じたり津波警報が発表されたりした際に、すぐに避難できる態勢を整備することです。もう一つは「日頃からの備えの再確認」として、避難経路の確認、家具の固定、非常食の備蓄確認などを行うことです。
政府は青森県と岩手県の計24市町村に災害救助法を適用しました。これにより避難所の設置費用や復旧・復興費用の一部を国や県が負担することになります。この迅速な対応は、今後1週間という警戒期間中に万が一後発地震が発生した場合の体制整備を意図したものと考えられます。
しかし、この新しい防災方針には多くの課題も指摘されています。最大の問題は、「日常生活を継続しながら警戒する」という曖昧な指示の具体的な実行方法です。企業や学校現場では、通常業務を継続しつつ、いつでも避難できる体制を維持するという困難な課題に直面しています。
また、1週間という期間の設定についても疑問視する声があります。科学的には後発地震の可能性は時間と共に低下するとされていますが、1週間後に突然安全になるわけではありません。国民にとって、この期間中の心理的負担をどう軽減するかも重要な課題となっています。
今後の防災体制への影響
今回の「北海道・三陸沖後発地震注意情報」の初発表と、それに伴う政府の対応方針は、日本の防災体制に長期的な影響を与える可能性があります。特に注目されるのは、昨年8月に初めて発表された南海トラフ地震の「巨大地震注意」との類似性です。
両者とも、確実な地震予知ではなく、相対的な発生可能性の高まりを示す情報である点で共通しています。これは従来の「地震予知」から「地震への備えの促進」へと、防災の考え方が大きく変化していることを示しています。
赤間防災相の「日常生活継続」方針は、この新しい防災思想を具現化したものと言えるでしょう。過度な社会活動の制限を避けながら、国民の防災意識を向上させるという、これまでにない高度なバランスが求められています。
今後、この方針の有効性は実際の運用を通じて検証されることになります。1週間という期間中に実際に後発地震が発生しなかった場合でも、国民の防災意識向上や企業・自治体の危機管理体制強化という副次的効果が期待されています。政府は今回の経験を通じて、将来的な大規模地震に対するより効果的な対応策を構築していく必要があります。