2025-09-10 コメント投稿する ▼
自民党山梨県連会長に森屋宏元議員が無投票で再登板 落選議員の就任は異例
自民党山梨県連は10日、県連会長選を告示し、7月の参院選山梨選挙区で落選した森屋宏元参院議員を無投票で選出した。 森屋氏は同日の記者会見で「現職ではない私に批判があることは承知している。 だが2025年7月の参院選では、国民民主党の後藤斎前山梨県知事に敗北し、議席を失った。 今回の再登板は、選挙区で敗北した直後にもかかわらず党内での求心力を維持している証左でもある。
自民党山梨県連会長に森屋宏氏が再登板 落選議員の就任は異例
自民党山梨県連は10日、県連会長選を告示し、7月の参院選山梨選挙区で落選した森屋宏元参院議員を無投票で選出した。他に立候補者がなく、辞任からわずか数か月での再登板となる。党本部によると、都道府県連会長は現職の国会議員や地方議員が務めるのが通例であり、落選議員が会長に返り咲くのはまれなケースだという。
森屋氏は同日の記者会見で「現職ではない私に批判があることは承知している。それでも全力で県連運営に取り組みたい」と述べ、異例の人事に理解を求めた。
経歴とこれまでの歩み
森屋宏氏は山梨県議を経て2013年の参院選で初当選し、以降2期務めた。自民党政権下で官房副長官を務め、政権中枢の一角を担った経験を持つ。だが2025年7月の参院選では、国民民主党の後藤斎前山梨県知事に敗北し、議席を失った。
今回の再登板は、選挙区で敗北した直後にもかかわらず党内での求心力を維持している証左でもある。県連幹部によれば「人材不足の中で、森屋氏の経験と調整力を評価した結果」と説明されている。
県連内外の反応と課題
落選議員の就任という異例の事態に、県内からはさまざまな声が上がっている。
「人材不足を露呈した形ではないか」
「森屋氏には調整力があるが、有権者の審判を受けた直後なのは気になる」
「現職議員が担うのが筋だ」
「選挙で敗れたとはいえ、経験値は大きな武器になる」
「野党に押される中で再結集の象徴になるのでは」
県連内では、選挙で失われた組織力の立て直しや若手の育成が急務とされており、森屋氏の手腕が問われる。
自民党県連が直面する課題
山梨県は直近の参院選で自民党が議席を失い、組織基盤の脆弱さが浮き彫りとなった。森屋氏が再登板することで、参院選敗北の総括と同時に次期衆院選や地方選への態勢強化が求められる。
また、国民民主党や立憲民主党の地盤も強い地域であり、党勢の回復は容易ではない。県連会長としての森屋氏の役割は、単に組織運営にとどまらず、有権者に信頼を取り戻すための政策発信力や世代交代の橋渡しが不可欠となる。
異例人事が示す自民党の地方事情
今回の再登板は、自民党が地方で直面する人材難と組織力低下の象徴とも言える。党本部が「まれ」とする落選議員の会長就任は、県連として即戦力を求めた結果でもある。
森屋氏は「批判があることは承知」と述べたが、実際には有権者の審判と党内事情の狭間で揺れる姿勢が露わになった。今後の党勢回復において、森屋県連会長のリーダーシップと調整力が試されることになる。