2026-03-13 コメント: 1件 ▼
「なんでしてくれへんの?」 国会改革に一石投じた高市首相のある注文
遅れを取り戻し、予算を年度内に必ず成立させるため、与党は衆議院での審議時間を例年の8割程度まで短縮するという異例の対応を取りました。 国民民主党としては、参議院での審議時間を確保したいという意向があったと考えられます。 もし採決を16日に延期した場合、参議院での審議に十分な時間が取れなくなり、年度内(3月末まで)の予算成立が極めて難しくなるという計算が働いたためです。
予算審議、異例のスピード感
通常であれば、予算案の審議には十分な時間がかけられます。しかし、今回は状況が大きく異なりました。2026年1月に衆議院が解散され、総選挙が行われたことで、国会の召集が遅れ、当初の予定から大きくスケジュールがずれ込んでしまったのです。この遅れを取り戻し、予算を年度内に必ず成立させるため、与党は衆議院での審議時間を例年の8割程度まで短縮するという異例の対応を取りました。
この迅速な審議日程に対し、野党からは「審議時間が短すぎる」「日程決定が強引だ」といった批判の声が上がっています。しかし、今回の進め方は、日本の国会運営が長年の慣習や前例に縛られがちであることに対し、一石を投じるものであったとも言えます。特に、高市首相が重視する「スピード感」と「結果重視」の姿勢が、国会運営のあり方に一石を投じた形です。
国民民主党との駆け引き
審議が佳境を迎えた3月11日の夜、与党内では緊迫した協議が行われていました。焦点は、衆議院で予算案をいつ採決するかという日程問題です。自民党が予算案への賛成を期待していた国民民主党から、「衆議院での採決日を3月13日とするならば反対する。しかし、16日であれば賛成する」との回答がもたらされたのです。
国民民主党としては、参議院での審議時間を確保したいという意向があったと考えられます。しかし、与党側は国民民主党の要求をそのまま受け入れることはできないと判断しました。もし採決を16日に延期した場合、参議院での審議に十分な時間が取れなくなり、年度内(3月末まで)の予算成立が極めて難しくなるという計算が働いたためです。
与党幹部の一人は、当時の判断について次のように語っています。「国民民主党の要請を受け入れて、もし予算が年度内に成立しなかった場合、その責任は誰が取るのか。そのリスクを考えれば、当初の方針通り13日に衆議院を通過させるしかなかった」と。この言葉には、予算成立の確実性を最優先するという、政権与党としての強い決意がにじみ出ていました。
「衆院の優越」も判断材料に
国民民主党の要求を退ける決断には、もう一つの重要な判断材料がありました。それは、日本の憲法に定められた「衆議院の優越」という原則です。予算案に関しては、衆議院での議決が優先される仕組みになっています。具体的には、参議院で予算案が衆議院と異なる議決をされた場合や、提出から30日以内に議決に至らなかった場合でも、両院協議会での協議を経れば、最終的には衆議院の議決が国会の議決として扱われるのです。
この「衆院の優越」の規定は、予算案の審議においては、衆議院での迅速な意思決定が重要であるという考え方に基づいています。与党としては、仮に参議院で国民民主党が反対に回ったとしても、衆議院で速やかに可決しておけば、最終的な成立は可能であるという計算が成り立ったわけです。この制度的な裏付けも、与党が強気の姿勢を崩さなかった一因と考えられます。
慣例打破への挑戦
今回の予算案審議の迅速な進行は、高市首相が「前例や慣習にとらわれず、国益のために必要な判断を迅速に行う」という強い意志を示したものと言えるでしょう。野党からの批判は当然あるものの、総選挙後の遅れを取り戻し、国の予算を年度内に成立させるという使命を優先した結果です。
「なんでしてくれへんの?」という言葉が、どのような文脈で、誰から、誰に向けて発せられたのかは定かではありませんが、この言葉は、国民民主党が予算案への賛成条件として提示した「16日採決」が受け入れられなかった際の、関係者の戸惑いや不満を表しているのかもしれません。
いずれにせよ、今回のケースは、変化の乏しいとされちな国会運営に、政治的リーダーシップがどのように影響を与えうるかを示す事例となりました。今後、同様の状況で、国会運営のスピードと丁寧さのバランスをどう取るのか、注目が集まります。