2025-06-28 コメント投稿する ▼
須藤元気氏の“ギラギラ自転車選挙”に冷ややかな視線 政策転換も不信感拭えず
電飾自転車とパフォーマンスにネットで疑問の声
「日本を元気に!」という旗をなびかせ、電飾をまとった自転車で街を駆け抜ける須藤元気氏の姿が、SNS上で注目を集めている。派手なパフォーマンスとともに《今日も本気出せました!感謝です!》と投稿された動画は、一見すると元気いっぱいでユニークな選挙活動のようにも映る。
だが、その反響は必ずしも好意的なものばかりではない。
「こういうパフォーマンスいらないよ。なんかズレてるんだよな…」
「パフォーマンスとしては面白いんだけど、もっと政策とかアピールできないのかな?何も響かないです」
こうした投稿が示す通り、今回の“ギラギラ選挙スタイル”に対しては冷ややかな声も多く、特に政策への言及が乏しい点を問題視する声が相次いでいる。
須藤氏は元プロ格闘家という異色の経歴を持ち、俳優や作家としても活躍してきた。だがその多彩な経歴が、政治活動と直結するとは限らない。パフォーマンスは目を引いても、有権者の心を掴めるかは別問題だ。
政策の“転向”に戸惑いと不信感
2019年に立憲民主党から比例代表で参院選に出馬し初当選を果たした須藤氏は、2020年の東京都知事選で山本太郎氏を支持するなど党方針との違いを表明。その後、立憲を離党し無所属となった。
2024年4月には衆院東京15区の補選に無所属で出馬し、落選。その際には公職選挙法の規定により参院議員を失職。さらに同年10月にも同区から再度無所属で立候補したが、再び議席は得られなかった。
そして今回、国民民主党の比例代表候補として出馬することで、再び注目を集めている。だが、かつて反原発・反ワクチンの姿勢を示していた過去との整合性に、多くの疑問が投げかけられている。
「都合よく主張を変える人に政治を任せていいのか」
「選挙のためにポジション変える人って信用できないんだよな」
須藤氏はXで政策の見直しを表明しており、原発については「安全性を確保した上での活用」、ワクチンについては「科学的知見と透明性重視」に従うとした。だがこの“方向転換”に対して、真摯な反省と捉える向きがある一方、「選挙目当ての方便」と見る声も少なくない。
党内でも賛否、再び“山尾ショック”の懸念も
国民民主党はかつて山尾志桜里氏の擁立構想により「山尾ショック」と呼ばれる支持率急落を経験したばかり。今回の須藤氏の擁立にも、同様の懸念が付きまとう。
国民民主党の榛葉賀津也幹事長は6月の定例会見で、須藤氏の過去発言について「専門家や党幹部と対話を重ね、素直に反省している」とフォローしたものの、党内外に広がる不信感を完全に払拭できているとは言い難い。
政党支持層からは、「筋を通した人材を立ててほしい」「思想がブレる人は要らない」といった声が続出しており、党執行部の判断が問われる展開になっている。
“奇抜さ”で票は動くのか?問われる本質
須藤氏のような知名度のある候補が派手なビジュアルで目立つことは、選挙戦術としては一定の効果がある。しかし、問題はそれが“信頼”に結びつくかという点だ。
今の有権者は、候補者の過去の言動や理念の一貫性を冷静に見ている。時代が求めているのは、パフォーマンスよりも政策の中身であり、選挙のたびに立場を変えるような政治家では、政治不信をさらに深めるだけだ。
国民民主党もまた、野党の中で独自色を出す存在として、憲法改正・減税・スパイ防止法といった国家の根幹に関わる重要政策をどう掲げていくのかが問われている。須藤氏の起用が一時の話題で終わるのか、それとも党の方向性を変える“爆弾”となるのか――今後の展開から目が離せない。