2026-01-04 コメント投稿する ▼
岩手県沿岸8市町村に林野火災警報、県内初発令で火の使用禁止へ
岩手県は2026年1月4日、沿岸部8つの市町村に対して林野火災警報を発令しました。これは2025年2月に大船渡市で発生した大規模山林火災を受けて全国的に運用が開始された新しい警報制度で、岩手県内では初めての発令となります。
県内初の林野火災警報発令
1月4日正午、宮古市と山田町、岩泉町、田野畑村の4市町村に林野火災警報が発令されました。これらの地域では前日までの3日間の合計降水量が1ミリメートル以下という条件に加え、気象庁が強風注意報を発表したことから、林野火災注意報から警報へと引き上げられました。
さらに同日午後1時には、久慈市と洋野町、野田村、普代村にも林野火災警報が発令され、合計8つの市町村が警報の対象となっています。これは林野火災の危険性が非常に高い状態であることを示しており、住民の厳重な警戒が求められています。
「また山火事が起きるのではと不安です」
「キャンプの予定をキャンセルしました」
「たばこを吸う人は特に気をつけてほしい」
「去年の大船渡の火災を思い出すと怖いです」
「罰金があるなら徹底的に取り締まってほしい」
警報発令中は火の使用が禁止
林野火災警報が発令されている期間中は、消防法に基づき以下の行為が禁止されます。違反した場合は30万円以下の罰金が科される可能性があるため、住民は十分な注意が必要です。
禁止される行為は、山林や原野等における火入れ、煙火の消費、屋外での火遊びやたき火、引火性または爆発性の物品その他の可燃物の付近での喫煙、市町村長が指定した区域内での喫煙などです。また、たばこの吸い殻を含む残火や取灰、火粉を適切に始末することも義務付けられています。
大船渡市の大規模火災が背景に
この林野火災警報制度は、2025年2月26日に大船渡市で発生した大規模山林火災を受けて創設されました。この火災は記録的な少雨と乾燥、強風が重なり、焼失面積が約3370ヘクタールに達する平成以降最大規模の林野火災となりました。
火災では1人が死亡し、建物226棟が被害を受けるなど甚大な被害が発生しました。市の面積の約1割が焼失し、鎮火宣言までに40日以上を要しました。この教訓から、総務省消防庁と林野庁は林野火災の予防強化策として、新たに林野火災注意報と林野火災警報の制度を設けました。
2026年1月から全国で運用開始
林野火災警報と林野火災注意報は、2026年1月1日から全国の市町村で順次運用が開始されています。運用期間は毎年1月から5月までの林野火災多発期に限定されており、気象条件やその他の発令指標を満たした場合に該当する市町村ごとに発令されます。
林野火災注意報は、前3日間の合計降水量が1ミリメートル以下かつ前30日間の合計降水量が30ミリメートル以下、または前3日間の合計降水量が1ミリメートル以下かつ乾燥注意報が発表された場合に発令されます。この注意報発令中は火の使用を控えるよう努力義務が課されます。
一方、林野火災警報は注意報の発令基準に加えて強風注意報が発表された場合に発令され、火の使用が完全に禁止となります。警報違反には罰則が適用されるため、より厳格な対応が求められます。
林野火災の7割は人的要因
林野庁のデータによると、林野火災の出火原因の約7割は人的要因によるものです。たき火やたばこの不始末、火入れ作業中の延焼など、人間の行動が火災につながるケースが大半を占めています。
このため、一人ひとりが火の取り扱いに注意することで、多くの林野火災を防ぐことができます。特に春先は山菜採りやハイキングなどで入山者が増加する時期であり、野外での火の使用には細心の注意が必要です。
岩手県では今回の警報発令を受けて、住民に対して火の使用制限を厳守するよう呼びかけています。林野火災は一度発生すると急速に延焼し、消火活動も困難を極めます。貴重な森林資源を守り、人命を守るためにも、警報や注意報の情報に注意を払い、適切な行動を取ることが求められています。