2025-11-20 コメント投稿する ▼
仁比聡平氏が暴く入管の闇 口頭意見陳述2~3割の異常事態
日本共産党の仁比聡平議員が、政府の「不法滞在者ゼロプラン」について厳しく追及した際、平口洋法務大臣の答弁は、従来の官僚答弁の域を出ない、極めて不誠実なものでした。 法務省が今年5月に発表した「不法滞在者ゼロプラン」による強制送還の方針転換が、司法手続き中の外国人に深刻な影響を及ぼしているとの指摘もあります。
入管の闇
仁比聡平氏が暴く平口法務相の逃げ答弁 難民審査の実態変わらず
2024年11月20日、参院法務委員会で繰り広げられた質疑は、まさに日本の入管行政の本質を浮き彫りにするものでした。日本共産党の仁比聡平議員が、政府の「不法滞在者ゼロプラン」について厳しく追及した際、平口洋法務大臣の答弁は、従来の官僚答弁の域を出ない、極めて不誠実なものでした。
口頭意見陳述機会の大幅削減が露呈
仁比氏の質問により、2020年以降、不服申立手続きで申請者が求めた口頭意見陳述が認められたのは2~3割だけだったことが明らかになりました。これは人権問題として極めて重大です。難民認定という生死にかかわる判断において、申請者の声を直接聞く機会すら与えないとは、一体何を考えているのでしょうか。
難民条約に加盟している先進国として、これほど恥ずべき実態はありません。生命の危険から逃れてきた人々に対して、最低限の審査手続きさえ保障しない姿勢は、国際社会からの批判を免れないでしょう。
子どもたちの切実な叫びを無視する政府
仁比議員が紹介した在留資格のない子どもたちの声は、胸を打つものでした。
「生まれたことが罪なの?」
「どんなふうに生きているかを大切にしてほしい」
「この子どもたちが安全を脅かしているはずがない」
「家族とともに生活したいだけなのに」
「日本しか知らない私たちに帰る場所はない」
これらの子どもたちは、何の罪もない無垢な存在です。彼らが日本で生まれ、日本語で教育を受け、日本を故郷として育ってきたことを、政府はどう考えているのでしょうか。
しかし、平口法務大臣の答弁は、予想通りの官僚的な逃げに終始しました。「個別の事案ごとに総合的に考慮して適切に行っている」「子の利益の保護の必要性を積極要素として考慮している」など、美辞麗句を並べるだけで、実質的な改善策は何ひとつ示されませんでした。
強制送還一辺倒の非人道的政策
政府が強引に進める「不法滞在者ゼロプラン」は、入管職員の護送を伴う強制送還者数を3年後に倍増させ、退去強制命令が確定しても日本にとどまる外国人を2030年末までに半減するという極めて排外主義的な内容です。
この政策の背景にあるのは、2024年6月施行の改正入管難民法で、申請が3回目以降の人は「難民認定すべき相当の理由」を示せなければ送還できるようになったという制度変更です。これは事実上、難民申請者の権利を大幅に制限する改悪といえるでしょう。
過去の成功例が示す真の解決策
注目すべきは、仁比議員が質問で明らかにした事実です。2004年からの「不法滞在者5年半減計画」に伴う在留特別許可によって正規の在留資格を得た人数は4万9343件にのぼりました。
これは重要な意味を持ちます。減少した10.7万人のほぼ半分は強制送還ではなく、在留資格を認めることで「半減」に寄与したのです。つまり、強制送還一辺倒ではなく、人道的配慮に基づく在留特別許可こそが、真の問題解決につながることが実証されているのです。
入管行政の抜本的改革が急務
法務省が今年5月に発表した「不法滞在者ゼロプラン」による強制送還の方針転換が、司法手続き中の外国人に深刻な影響を及ぼしているとの指摘もあります。これまで約20年間、裁判中の外国人については強制送還をしないという運用が行われてきたが、「不法滞在者ゼロプラン」が公表された時期から、裁判中の外国人でも強制送還される例が出てきたというのです。
これは法の支配に反する暴挙です。司法の判断を待つべき案件について、行政が一方的に強制送還を実行するなど、近代法治国家のやることではありません。
現在の入管行政には、以下の抜本的改革が必要です。
まず、難民審査における口頭意見陳述の機会を全面的に保障すること。現在の2~3割という異常に低い実施率を、100%に近づける必要があります。
次に、在留特別許可の基準を明確化し、人道的配慮を最優先とする運用に転換すること。特に、日本で生まれ育った子どもたちについては、原則として在留を認めるべきです。
そして、「不法滞在者ゼロプラン」の撤回と、人権を尊重した共生社会の実現に向けた政策への転換が求められます。
平口法務大臣の資質に疑問
平口洋法務大臣は2025年10月21日に高市内閣において法務大臣に任命され、初入閣を果たしたばかりの新任大臣です。しかし、今回の答弁を見る限り、人権問題への理解や、入管行政改革への意欲は感じられませんでした。
法務大臣という重責を担う立場として、もっと踏み込んだ改革姿勢を示すべきでした。官僚の作文を棒読みするだけでは、国民の信頼は得られません。
仁比議員が指摘した通り、「入管の闇は全く変わっていない」というのが現実です。政府は排外主義的な政策を改め、真の共生社会実現に向けた抜本的改革に取り組むべきです。それこそが、日本の国際的信用を回復し、人道的責任を果たす道なのです。