門田正則議員が、船橋市内の公園清掃業務委託に関して不適切な行為を行い、公式に謝罪しました。この問題は、特別委員会の調査を経て明らかになりました。
問題の概要
門田議員は、自身が代表を務める団体「いもごし会」や「船橋市ドッジボール協会」を通じて、緑台中央公園と緑台西公園の清掃業務を市から受託していました。
これらの行為は、地方自治法第92条の2が定める「議員の請負禁止」規定に抵触する可能性が指摘されました。
特別委員会の調査結果
門田議員は、清掃業務の委託料の一部しか実際の清掃団体に支払わず、残額を地域のサークルなどに「金銭支援」として提供していました。これは公職選挙法に抵触する可能性があります。
「船橋市ドッジボール協会」の会長在任中、同協会名義で清掃業務を受託し、得た資金を協会には報告せず、「特別会計」として自身の裁量で運用していたことが判明しました。
さらに、同協会の新会長の名義と印鑑を無断で使用し、市に「変更届」を提出していた疑いがあり、私文書偽造の可能性も浮上しています。
議会での対応と謝罪
特別委員会の報告では、「議員としてあってはならない行為」と指摘されましたが、当初、門田議員からの明確な態度表明はありませんでした。
その後、議会からの責任追及を受け、門田議員は公式に謝罪文を提出しました。謝罪文では、自身の認識の甘さを反省し、市民および議会に対して深く謝罪するとともに、今後は議員としての職責と立場を十分に認識し、再発防止に努めると述べています。
再発防止策と今後の課題
この問題を受け、日本共産党は「政治倫理条例案」を議会に提案しました。この条例案は、市長や議員の責務と政治倫理基準を定め、誓約書と資産等報告書の提出を義務づけるものでしたが、保守系会派、公明党、民主・市民クラブの反対で否決されました。
今後、議員の倫理観の確立と、行政に対する市民の信頼回復のため、政治倫理に関する普遍的なルールの整備が求められています。