2025-06-03 コメント投稿する ▼
神戸市が語る震災30年の防災戦略と未来 万博でメタバース活用も話題に
神戸市長が語る復興の歩みと未来の防災都市
2025年5月、大阪・関西万博の特設イベント「防災万博」にて、神戸市の久元喜造市長が登壇し、阪神・淡路大震災から30年を迎えたこれまでの取り組みと、これからの都市づくりについて語った。久元市長は「災害に強い都市とは、インフラだけでなく、情報と人のネットワークも強固でなければならない」と述べ、これまでの経験と教訓を世界と共有していくことの重要性を強調した。
市では、大震災以降、水や下水の供給体制を強化してきた。例えば、150万人分の飲料水を1人3リットル・12日間供給できる送水管の整備を完了。さらに、通信インフラの進化に合わせ、LINEを使った防災情報の配信や、災害時の安否確認システムも導入している。久元市長は「技術が進歩しても、最後に人を守るのは人と人とのつながり」と話し、現場に根ざした防災の姿勢を貫く決意を見せた。
防災とメタバースの融合:新たな体験型防災教育
この万博では、テクノロジーを活用した防災の新たな可能性も披露された。IT企業「Meta Heroes」が主催し、全国の自治体や団体、企業など150以上の支援を受けて開催された「防災万博」には、最新のAI、VR、メタバース技術を使った展示や議論が展開された。
中でも注目を集めたのが、仮想空間での避難訓練や、子どもたちが開発した減災アイデアの発表。子どもたちは、自分たちの視点から「楽しく学べる防災」を提案し、来場者から拍手がわき起こった。ある参加者は「未来を担う世代が自ら防災に向き合う姿勢が素晴らしい」と感心していた。
実践型防災DX:現場で役立つ技術と人材
イベントには、神戸市以外にも多くの団体が参加し、現場に役立つ防災DXを紹介。山口県宇部市は、公園をメタバース化し、観光・教育・防災の拠点に変える取り組みを紹介。また、ソリッドソニック社は「音が聞こえなくても参加できる防災ゲーム」を開発し、聴覚障害者も安心して学べる仕組みを提示した。
プロボノ活動を通じて防災教育を進める企業や、アスベスト教育に特化したゲーム型教材の開発など、どの取り組みも実際の課題を起点にしたものであり、今後の地域防災を現実的に進めていくうえでのヒントが詰まっていた。
SNSでも広がる共感と期待
イベントを受けて、SNSでも多くの反響が見られた。
「神戸の取り組み、他の都市も続いてほしい」
「メタバースで防災?子どもも楽しく学べそう」
「LINEの防災活用、今すぐうちの市でも始めてほしい」
「難聴者向け防災ゲーム、これが真の共生社会」
「未来の防災って、意外とすぐそこにあるのかも」
* 神戸市の久元市長が、防災万博で震災30年の復興と先端防災の取り組みを紹介。
* 上水・下水インフラや、災害時の情報配信体制など、災害に強い都市づくりを実践。
* AIやメタバースを活用した「体験型の防災教育」が各団体から提案され、注目を集めた。
* SNS上でも「共生」「技術活用」「子どもの防災意識」など、多方面からの共感の声が拡散。