2025-03-21 コメント: 1件 ▼
「在日米軍の騒音調査は精査の先」 山本太郎氏の要請に石破首相が慎重姿勢
山本氏、ゲームセンターの騒音を引き合いに出し問題提起
質疑の冒頭、山本氏は石破首相に対し、「総理は学生時代、最近でもいいんですが、ゲームセンターに行かれましたか」と質問した。これに対し、石破首相は「高校生、大学生の頃は流行っていたので、結構行きました」と答えた。山本氏は、ゲームセンターやパチンコなどの騒がしい場所が子供の教育環境にふさわしくないとの認識を共有した上で、在日米軍基地周辺の騒音問題に話題を移した。
在日米軍基地周辺の騒音問題を追及
山本氏は、「実態を知らなければ、騒音への対応はできません。米軍機の影響で学びの場が壊されている沖縄やその他の地域に対して、実情を把握するための航空機の騒音調査を実施すると約束してください」と求めた。これに対し、石破首相は「アメリカ側は合意に基づき周辺地域への影響を局限する運用に努めていると説明を受けているが、本当にそうなっているかが問題です。子供たちの学習環境を良好に保つという結果をつくっていかなければならない。このままでいいとか、たらい回しにしていいとか全く思っていません」と答弁した。
山本氏、再度の調査実施要請
山本氏は「さまざまな経緯をさかのぼった上で、調査に踏み込むというご答弁だったと思います。これは(騒音調査の)要請がある、ないに関わらずに、国が調査に踏み込んでいただき、実態がわからなければ対策が打てないということ。調査に踏み込んでいただきたいと再度、お願いしたいと思います」と述べ、質疑を終了させた。
質疑後の取材での山本氏の見解
同委員会終了後、山本氏は取材に対し、「学校の騒音問題というのは、設置者が責任をもってやらなきゃいけないことなんですけども、相手が米軍だから無理じゃないですか」と状況を説明した。その上で、「国になんとかしてくれということは再三、言ってきたのに、やってこなかった実態があります。(石破首相は)この騒音の状況はわかっているのだから、どんな影響があるかを調査する以外に方法はないと言いました。これに『精査させてくれ』と総理は言った。調査するかどうかは、その先の話だと思う。本当はこの場で言ってほしかった。これまでの地方からの声を精査するということなので、いったん(政府に)預けることになると思います」と述べた。
在日米軍基地周辺の騒音問題の背景
在日米軍基地周辺の騒音問題は、長年にわたり地域住民からの苦情が寄せられている。特に沖縄県では、米軍基地が集中していることから、騒音被害が深刻化している。住民らは、健康被害や子供たちの学習環境への悪影響を訴えており、これまでにも複数の訴訟が提起されている。
政府の対応と今後の課題
政府はこれまで、米軍との協議や防音工事の実施など、騒音対策に取り組んできたと説明している。しかし、住民側からは十分な対応がなされていないとの指摘がある。今回の山本氏の質疑を受け、政府がどのような具体的な対策を講じるのかが注目される。