2025-08-12 コメント投稿する ▼
愛知県、中国・韓国・ASEANからの外国人観光客誘致を強化 OTA活用セミナー9月開催
愛知県、中国・韓国・ASEANからの観光客誘致を強化 9月にOTA活用セミナー
大村秀章知事率いる愛知県は、中国、韓国、台湾を含む東アジアや東南アジア諸国からの外国人観光客誘致をさらに進めるため、9月5日にインバウンド誘致セミナーと個別相談会を開催する。対象は観光事業者や関連団体で、海外市場の需要を取り込む狙いだ。
愛知県が実施した2024年度「訪日外客動向調査」によると、県を訪れる外国人旅行者の約8割が個人旅行客。多くはOTA(オンライン旅行会社)を通じて旅行を手配しており、OTAの活用が誘客拡大のカギになると分析している。
「東南アジアからの観光客はリピーター化しやすい」
「中国・韓国市場の回復をどう取り込むかが勝負」
「OTA活用は中小事業者にも有効」
「観光地の多言語対応も同時に進めるべき」
「訪日客増加は経済効果だけでなく地域負担も伴う」
グローバルOTA「KKday」と連携
今回のセミナーでは、東アジア・東南アジア市場に強力な販売ネットワークを持つグローバルOTA「KKday」を活用。講師はKKdayグローバルツアー体験ディレクターが務め、「KKday担当者と考える愛知のインバウンド」をテーマに事例や戦略を紹介する。
また、株式会社アクアリング・グローバルストラテジーに業務を委託し、個別相談会も同日開催。相談内容は「KKday活用に関する問い合わせ」や「インバウンド集客全般の相談」などで、KKday担当者とアクアリング社のスタッフが対応する。
観光振興と地域の課題
愛知県はトヨタ博物館や名古屋城、常滑焼の産地など観光資源が多様だが、東京や大阪と比べ外国人観光客の滞在日数が短い傾向がある。県は今後、OTA経由の予約商品開発や、地域体験型ツアーの造成を進め、長期滞在や地方部への誘導を図る方針だ。
一方、観光客増加は宿泊施設や交通、生活環境への負荷も高める可能性があり、地域との調和が不可欠となる。特に外国人旅行者の増加は文化・マナー面での摩擦も生じやすく、受け入れ体制の整備と地域住民の理解が課題だ。
セミナーと相談会は、県内の観光関連事業者にOTA活用ノウハウを提供し、実際の販売戦略に直結する機会となる。愛知県はアジア市場を軸にインバウンド需要を取り込みつつ、地域の魅力を国際的に発信していく構えだ。