2025-11-14 コメント投稿する ▼
田母神俊雄氏「中国スパイ発言」で注目 薛剣総領事暴言より首相批判する日本人に警鐘鳴らす
高市首相の台湾有事に関する国会答弁に対し、薛剣氏が「汚い首は斬ってやる」と投稿した件で、一部の日本人が首相の発言を問題視することに田母神氏は強く反発。 田母神氏は「総理が最初に発言したことがまずいとか全く見当違いの意見を吐く日本人がいるがあなた達は中国のスパイかと言いたくなる」と述べ、論点をすり替える議論への強い不快感を示しました。
中国総領事の暴言が国際問題化
問題の発端は2025年11月7日の衆院予算委員会での高市首相の答弁でした。台湾有事について「武力の行使も伴うものであれば存立危機事態になり得るケースだ」と述べたことに対し、薛剣駐大阪総領事が翌8日深夜に「勝手に突っ込んできたその汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない。覚悟ができているのか」とXに投稿しました。
この投稿は外交官による一国の首相への脅迫とも受け取れる内容として国際的な批判を浴びました。木原稔官房長官は「中国の在外公館の長の言動として極めて不適切」と述べ、日本政府は中国に対して強く抗議し、投稿の削除を求めました。薛剣氏の投稿は9日夜には削除されましたが、国内外で大きな波紋を広げています。
野党議員の質問を「馬鹿なこと」と批判
田母神氏は12日のX投稿で、国会での野党議員の対応について厳しく指摘しました。高市首相の台湾有事発言に対して「あれはどうだこれはどうだと細かく総理の判断を質問する野党議員がいる。そんなことは国会で議論されるべきではない」と断言しています。
田母神氏の主張は抑止力の観点に基づいています。「中国に対し手の内を明らかにする、馬鹿なことだ。総理がどう判断をするか、日本がどう動くか分からないことが中国の対応を難しくする。それが抑止力だ」と述べ、軍事的対処について透明性を求める国会議員を「馬鹿な国会議員」と痛烈に批判しました。
「なぜ国会で台湾有事の手の内を明かすのか」
「中国を利する発言をする議員は理解できない」
「抑止力を削ぐような質問は控えるべき」
「総領事の暴言より総理批判する人が信じられない」
「田母神さんの言う通りだと思う」
一部日本人を「中国のスパイ」と痛烈批判
さらに田母神氏は13日の投稿で、より強い表現で問題の本質を指摘しました。「総領事の分際で一国の総理に対しこのような恫喝を行った人物を日本政府は許してはいけない。国外追放処分にしなければ日本は中国からさらに舐められることになる」と政府対応の甘さを批判しています。
特に注目すべきは、薛剣氏の暴言よりも高市首相の発言を問題視する日本人への言及です。田母神氏は「総理が最初に発言したことがまずいとか全く見当違いの意見を吐く日本人がいるがあなた達は中国のスパイかと言いたくなる」と述べ、論点をすり替える議論への強い不快感を示しました。
この発言は、国家の安全保障に関わる重要な局面で、外国の外交官による脅迫を棚に上げて自国の首相を批判する姿勢への疑問を提起したものです。スパイ防止法の早期制定を求める立場から、このような言論の背景に懸念を示したとも解釈できます。
薛剣氏は「戦狼外交」の代表格
薛剣駐大阪総領事は中国の「戦狼外交」の代表例として知られる人物です。北京外国語学院日本学部卒で日本語が堪能な知日派でありながら、SNSを通じた過激な発信を繰り返してきました。
過去にも2021年に「台湾独立=戦争。はっきり言っておく!中国には妥協の余地ゼロ」と投稿し、2025年6月にはイスラエルとナチス・ドイツを同一視する発言でイスラエル大使から強い批判を受けています。今回の発言は、台湾問題に対する中国の強硬姿勢を示すものですが、外交官としての品位を著しく欠く内容として国際的な非難を浴びています。
国外追放を求める声が高まる
薛剣氏の発言を受けて、日本国内では国外追放処分(ペルソナ・ノン・グラータ)を求める声が高まっています。自民党の高木啓衆院議員は「ペルソナ・ノン・グラータを含めて、中国側として、この問題をしっかり処理をしていただきたい」と述べました。
松原仁衆院議員も過去から薛剣氏の発言を国会で問題視しており、今回の件についても「ウィーン条約に基づき国外追放すべきだ」と主張しています。駐日米大使のジョージ・グラス氏も薛剣氏の発言を批判するなど、国際的な圧力も高まっています。
しかし中国外務省は薛剣氏の発言を事実上擁護し、「外交官の個人発言は、台湾を中国領土から分離し、武力による台湾海峡への介入を扇動する誤った危険な言論に向けられたもの」と逆に日本側を批判する姿勢を示しています。
田母神氏の指摘は、このような外交問題において自国の立場を軽視し、相手国に有利な論調を展開する一部の日本人への警鐘として注目されています。国家の安全保障と外交における毅然とした姿勢の重要性を改めて浮き彫りにした発言として、今後も議論を呼びそうです。