2025-12-19 コメント投稿する ▼
那覇市議会がPFAS除去費の政府負担求める意見書を全会一致で可決 日米地位協定で調査阻まれ16億円県民負担の構図
那覇市議会が全会一致でPFAS除去費用の政府負担を求める意見書を可決しました。日米地位協定による調査制限の中で、16億円の費用負担問題が県民生活に直結する深刻な課題となっています。
那覇市議会、PFAS除去費政府負担求め全会一致で意見書可決
那覇市議会は2025年12月19日、有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)の除去費用などを政府に求める意見書を全会一致で可決しました。2026年度以降、水道水からPFASを除去するための費用について、政府支援が得られない可能性が浮上していることを受けた措置です。
沖縄県では防衛省の補助事業を活用して北谷浄水場に高機能活性炭が導入されていますが、政府は来年度以降の設備更新費用約16億円について補助の対象外だとしています。
「政府は汚染の責任を取るべきだ」
「県民が費用負担するのはおかしい」
「日米地位協定が調査を阻んでいる」
「汚染の原因を作った側が費用を払うのが当然」
「水道料金に転嫁されたら生活が苦しくなる」
粟國彰市議氏は意見書の中で「汚染の原因が強く疑われる米軍基地について、日米地位協定により自治体が調査できない状況が続く中、PFASを完全除去するまで、PFASの低減や除去等にかかる費用は、予防原則に則り国の責任で負担すべきである」と強調しました。
日米地位協定が阻む汚染源調査
PFAS汚染問題の根本的解決を困難にしているのは、日米地位協定による米軍基地への調査制限です。沖縄県は2016年以降、嘉手納基地や普天間飛行場などへの立ち入り調査を計4回申請しましたが、いずれも実現していません。
米軍は基地内での汚染との因果関係を認めておらず、「汚染源と示す明確なサンプル調査のデータがない」として調査を拒否し続けています。しかし、嘉手納基地内を通る川からは目標値の28倍に当たる高濃度のPFASが検出されており、汚染源が基地内である蓋然性は極めて高いとみられています。
日米地位協定第3条では、米軍基地内での「排他的管理権」を米軍に認めており、日本側は米軍の許可なしに基地内に立ち入ることができません。このため、汚染源の特定や対策の議論が進まず、結果として被害者である県民が除去費用を負担する構図が生まれています。
県民負担増と水道料金への転嫁懸念
北谷浄水場は沖縄県内30市町村、約45万人に水道水を供給する重要な施設です。PFAS対策として導入された高機能粒状活性炭の初期費用16億円のうち、3分の2は防衛省補助で賄われましたが、残り3分の1は県が負担しています。
2026年度以降の活性炭更新費用16億円については、防衛省は「維持管理」にあたり施設整備を対象とする補助事業の適用外だとして、全額県負担とする方針を示しています。この費用は最終的に水道料金に転嫁される可能性があり、県民の家計を直撃する恐れがあります。
意見書では、PFAS除去費用のほか、汚染源特定に向けた財政措置も政府に求めており、市議会は今後、防衛省や環境省など関係機関に要請を行う予定です。