2025-10-07 コメント投稿する ▼
加藤勝信「申し訳ない」表明 小泉進次郎総裁選敗北と円安牽制
加藤勝信財務大臣は10月7日の閣議後の記者会見で、自民党総裁選で自身が選対本部長を務めた小泉進次郎農林水産相の敗北について、「結果を出すことができなかった。 加藤氏は高市早苗総裁(高市氏)が掲げる「責任ある積極財政」政策を念頭に置きつつ、「日本の財政を取り巻く状況と経済再生の重要性の両方を認識している」と述べ、「新政権の中で的確な、適切な方策が進められていくだろう」**という期待を示した。
加藤勝信財務大臣は10月7日の閣議後の記者会見で、自民党総裁選で自身が選対本部長を務めた小泉進次郎農林水産相の敗北について、「結果を出すことができなかった。大変申し訳なく思っている」と語った。
加藤氏はその上で、自民党として一致団結して物価高対策などに取り組む必要があると述べ、「私もその一員として努力したい」とした。
円安抑制を強く意識
会見では為替についても言及し、加藤大臣は「為替市場における過度な変動や無秩序な動きについてしっかりと見極めていく」と述べ、投機筋に対する牽制を行った。
背景には、6日の日経平均株価が取引時間中に最高値を更新する一方で、外国為替市場では円相場が急落したという市場の動揺がある。7日正午時点では1ドル=150円台半ばで推移しており、急激な円安が輸入物価や企業収益に打撃を与える可能性が懸念されている。
高市政権と財政拡張のはざまで
加藤氏は高市早苗総裁(高市氏)が掲げる「責任ある積極財政」政策を念頭に置きつつ、「日本の財政を取り巻く状況と経済再生の重要性の両方を認識している」と述べ、「新政権の中で的確な、適切な方策が進められていくだろう」という期待を示した。
ただし、財政拡大の規模や国債発行の上限、金融緩和との整合性などは慎重な判断が必要だ。過度な財政拡張は債務負担の拡大を招き、国際社会からの信用リスクを高める可能性もあるからだ。
小泉敗北は党内潮流を映す鏡
2025年自民党総裁選では、高市早苗氏が小泉氏を破って当選した。選挙では議員票・党員票双方で高市氏が優勢を保ち、最終的には決選投票で勝利。総裁選結果は、党内での保守回帰や既存路線重視の流れを強く示すものとなった。
今回の敗北を受け、小泉氏を支持して選対本部長を務めた加藤氏が謝罪の言葉を述べた点には、自らの責任を引き受ける姿勢が表れている。次期政権がどのような政策運営を行うか、その道筋に注目が集まる。