2026-01-04 コメント投稿する ▼
トルコ国防相がトルコ製無人機への期待表明、日本の抑止力に貢献と強調
トルコのヤシャル・ギュレル国防相氏は2026年1月4日までに、日本が導入を検討しているトルコ製無人機について、実戦経験に基づいた信頼性の高い柔軟なシステムであると強調し、日本の抑止力になるとの見方を示しました。共同通信の書面インタビューに応じたものです。
ウクライナ戦争で実績を証明
トルコ製無人機は、2022年のロシアによるウクライナ侵攻で大きな注目を集めました。特にバイカル社製のバイラクタルTB2は、ウクライナ軍がロシア軍の戦車や対空ミサイルシステムを撃破する場面が動画で公開され、その有効性が世界中に知られるようになりました。
バイラクタルTB2は高度5000メートルから8200メートルの上空を飛行でき、最大27時間の滞空が可能です。長時間にわたって敵の動きを監視し、精密誘導ミサイルで攻撃できる能力を持ちます。価格は1機あたり約5億円から7億円とされ、アメリカ製の大型無人機MQ-9Bの約120億円と比較すると大幅に安価です。
「トルコ製なら数で勝負できそうだ」
「実戦で証明された性能は信頼できる」
「アメリカ一辺倒よりバランスが取れていい」
「安いからって粗悪品では困るが」
「ウクライナでの活躍を見れば本物だろう」
日本の無人機大量配備計画
日本政府は2026年度予算案で、無人機の大量取得に1001億円を計上しています。これは防衛力の抜本的強化を掲げる防衛力整備計画の一環で、2027年度中に無人機による多層的な沿岸防衛体制の構築を目指すものです。
政府高官は「大方針は質より量だ。まずは数で優勢を確保する戦略になる」と明言しています。高価な有人機を含む侵攻部隊から日本を守るため、安価かつ大量の無人機を活用し、非対称的かつ多層的な防衛体制を整備する方針です。
防衛省は陸海空3自衛隊に偵察や敵艦艇への攻撃などを想定した無人機を配備する計画で、トルコ製を含む海外製無人機の導入も視野に入れています。
中谷元前防衛相がトルコ訪問
2025年8月、中谷元・前防衛相氏がトルコを訪問し、ギュレル国防相氏と会談しました。日本の防衛相がトルコを公式訪問するのはこれが初めてでした。会談では両国の防衛産業間の交流に向けた当局間対話の開始で合意し、自衛隊とトルコ軍の部隊間交流の促進についても意向を示しました。
中谷氏は会談後、防衛大手トルコ航空宇宙産業とバイカル社の施設を視察しました。これらの行動は、日本がトルコ製無人機の技術導入に強い関心を持っていることを明確に示すものでした。
ギュレル国防相が推す機種
ギュレル国防相氏は書面インタビューで、日本が検討する可能性がある機種として、トルコ航空宇宙産業が製造するアンカを挙げました。アンカはマレーシアやインドネシアが導入を決定しており、国際的な実績を持つ機種です。
さらに、バイカル社のバイラクタルTB2や後継機のバイラクタルTB3も日本の防衛能力に貢献できると強調しました。TB3は空母や強襲揚陸艦への搭載を目的とした艦載機仕様で、翼を折りたたむことができ、短距離での離着陸が可能です。最大巡航速度はTB2の130キロメートル毎時から296キロメートル毎時に大幅に向上し、ペイロードも150キログラムから280キログラムとほぼ倍増しています。
長時間滞空と費用対効果を強調
ギュレル国防相氏は、トルコ製無人機について長時間の滞空能力があり、継続監視や費用対効果の高い運用ができると強調しました。実戦経験を踏まえて開発されているため、信頼性が高く柔軟なシステムであるとアピールしています。
トルコは世界最大級の無人機輸出国とされ、アゼルバイジャンやウクライナへの供給実績があります。特にアゼルバイジャンとアルメニアの紛争では、バイラクタルTB2が敵の防空網や戦車を破壊し、戦局を有利に導きました。
日本の防衛戦略の転換点
日本の無人機大量配備計画は、従来の「少数精鋭の高性能機器」に依存する防衛装備の考え方からの転換を意味します。ウクライナ紛争では低コストの無人機が高価な装備に損害を与える事例が増加し、この常識に変化をもたらしました。
防衛省は2022年に策定した防衛力整備計画で、人的損耗を抑えつつ任務を遂行するための手段として無人機の有効性を強調しています。陸上自衛隊の観測ヘリコプターや戦闘ヘリコプターを段階的に全廃し、その任務を多用途無人機に継承させる方針も打ち出しています。
トルコ製無人機の選定が実現すれば、日本の防衛力強化と防衛産業の多様化に大きく寄与することになります。ギュレル国防相氏の期待表明は、両国の防衛協力がさらに深まる可能性を示唆しています。