2025-02-26 コメント投稿する ▼
自民党・山下貴司氏、選択的夫婦別姓法案の問題点を指摘
■世論調査の結果と家族同姓の維持
山下氏は、世論調査で家族同姓を維持しつつ旧姓を使える「通称使用の拡大」を支持する声が多いと指摘し、「夫婦別姓について賛成か反対かという二択だけで世論調査を行うメディアもあるが、それでは最も多い層の思いが伝わらないのではないか」と疑問を呈した。
■家族別姓の懸念
選択的夫婦別姓について、山下氏は「事実上の家族別姓だ」と指摘。親の一方が必ず子と別姓になり、子も別々の姓が使えるため、親子や兄弟姉妹で姓がバラバラになる事態が発生する可能性があると懸念を示した。
■子どもの姓の決定に関する問題
野党案では、子が生まれるたびに夫婦が子の姓を決めるとしているが、山下氏は「夫婦仲が良ければ問題ないが、紛争があり決まらなければ、子の姓は決まらないままだ。何年も『氏なし子』ができることもあり得る」と問題視した。
■戸籍制度への影響
現行の戸籍制度では、戸籍筆頭者を索引代わりにして家族単位で統合している。山下氏は「別姓になると、戸籍筆頭者は誰なのか。生年月日で決めるのか、あいうえお順で決めるのか。システムの大改正が必要となり、戸籍を個人ごとに分解することにもなりかねない」と懸念を表明した。
■旧姓の遡及的使用に関する懸念
旧姓に戻す選択を遡及的に認める野党案について、山下氏は「国民的議論はまだだ」と述べ、選択的夫婦別姓について「賛成か反対かの二択ではない」として、石破茂首相に見解を求めた。
■首相の見解
石破首相は「二者択一ではないと思っている。わが党の中でもいろいろな議論がある。数学のようにきちんと答えが出るわけではない。それぞれの価値観もある」と述べた。その上で「きちんと議論を詰め、加速することが国民に対するわが党の責任だ」と語った。
選択的夫婦別姓制度の導入を巡る議論は、自民党内で賛否が分かれており、今後の動向が注目される。