2026-02-02 コメント: 4件 ▼
米山隆一氏シートベルト不着用巡り反論も解釈に疑問
道路交通法施行令は、シートベルト着用義務の免除を「選挙運動中」に限定しています。 道路交通法施行令が想定しているのは、有権者に対する積極的なアピール行為を行っている最中の免除であり、単に選挙カーに乗っているだけの状態までを免除しているとは考えにくいです。
法律の文面と実態の間で
中道改革連合の米山隆一氏58歳が2月2日、自身のX上で選挙カー内でのシートベルト不着用を指摘されたことに反論しました。米山氏は新潟4区から立候補し、自身のYouTubeチャンネルで選挙戦の様子を公開していますが、選挙戦5日目の動画で助手席でおにぎりをほおばりながら後部座席のカメラに向かって話す姿が物議を醸しました。
米山氏は「道路交通法施行令第26条の3の2第1項第8号をご覧ください」とXに投稿し、条文を引用しました。この条文は、公職選挙法の適用を受ける選挙における公職の候補者又は選挙運動に従事する者が、「当該選挙運動のため運転するとき」にシートベルト着用義務が免除されると定めています。
米山氏は続けて「尚その際の当該選挙運動のため運転するときの解釈につき、ネットやAIの情報を鵜呑みにせず、専門家に聞いてください」と投げかけました。米山氏は東大医学部卒業後、司法試験にも合格し、2011年に弁護士登録をしている法律の専門家です。
しかし、問題の動画を見ると、選挙カーは一般道を速度を出して走行しており、米山氏は助手席でおにぎりを食べながら後部座席のカメラに向かって喋っていました。この状況が、道路交通法施行令が想定する「当該選挙運動のため」の行為と言えるのかという疑問が浮かびます。
選挙運動中と移動中の境界線
道路交通法施行令は、シートベルト着用義務の免除を「選挙運動中」に限定しています。一般的な解釈では、選挙運動とは有権者に対して候補者の名前を連呼したり、手を振ったり、街頭演説を行ったりする行為を指します。
ファイナンシャルフィールドの記事によれば、シートベルトの着用が免除されるのは選挙運動中に特定の車両を使用している場合に限られ、それ以外の状況、例えば単なる移動中には、一般の車両と同様にシートベルトを着用しなければなりません。
選挙カーの運用に詳しい選挙プランナーの松田馨氏は、候補者は助手席に乗り込んで通行人一人ひとりに目線を送って手を振るのが基本と説明しています。つまり、選挙運動とは外部の有権者に向けた積極的なアピール行為を意味し、車内で食事をしながらカメラに話しかける行為は、一般的な選挙運動の範疇に入らない可能性があります。
米山氏の動画では、選挙カーは走行中であり、有権者に対する直接的なアピール行為は行われていませんでした。このような状況下でのシートベルト不着用が、本当に法律の免除規定に該当するのかは議論の余地があります。
SNS上では、さまざまな意見が飛び交っています。
「弁護士なら法律の文言だけでなく、趣旨も説明すべき。移動中は選挙運動じゃないでしょ」
「専門家に聞けって言うけど、じゃあ米山さん自身の見解は?弁護士なんだから」
「選挙カーの中で食事してるだけで選挙運動になるのか。それなら24時間ノーベルトOKになっちゃう」
「条文を盾にするのは結構だが、安全面の配慮はどうなってるの?事故ったら責任取れるの?」
「法律の抜け穴を突くような説明は、候補者としてどうなんだろう」
法律の趣旨と安全性
道路交通法施行令がシートベルト着用義務を免除している理由は、選挙運動の円滑な実施のためです。候補者や運動員が有権者に手を振ったり、握手のために頻繁に乗り降りしたりする必要があるため、特例として認められています。
しかし、この免除規定は安全確保をしなくてよいという意味ではありません。警察庁交通局の統計によれば、シートベルト着用の有無における致死率は14.6倍の違いがあります。万が一、シートベルトを着用せずに事故が発生した場合、経済的な負担も非常に大きくなります。
選挙カーの安全運行に詳しい専門家は、選挙活動に集中しすぎて事故が起きてはいけないと警告しています。特に、投票日が近づいてくるとスケジュールが押してしまい、急いで移動しなければならないことも多く、そのような時に事故は起きやすいと指摘します。
函館市選挙管理委員会は、立候補予定者説明会で「シートベルトの着用義務が除外されていますが、安全上は着用することが望ましい」と説明しています。法律上は免除されていても、安全面からは着用が推奨されているのです。
拡大解釈の危険性
米山氏の主張を突き詰めれば、選挙カーに乗っている限り、どのような状況でもシートベルト不着用が許されることになります。食事中でも、居眠り中でも、選挙カーに乗っていれば「選挙運動のため」という解釈が可能になってしまいます。
しかし、これは法律の趣旨から逸脱した拡大解釈ではないでしょうか。道路交通法施行令が想定しているのは、有権者に対する積極的なアピール行為を行っている最中の免除であり、単に選挙カーに乗っているだけの状態までを免除しているとは考えにくいです。
前検事の前田恒彦氏は、候補者や選挙運動員は選挙運動のために選挙カーを運転したり同乗したりする場合、シートベルトを装着しなくても構わないと説明しつつ、顔を出して有権者に手を振ったり、握手するために頻繁に乗り降りするからだと理由を付け加えています。
この説明からも、単に選挙カーに乗っているだけでなく、実際に選挙運動を行っていることが免除の条件であることが分かります。米山氏の動画のように、車内でおにぎりを食べながらカメラに話しかけている状況は、有権者に対する直接的な選挙運動とは言えません。
弁護士としての説明責任
米山氏は「専門家に聞いてください」と投げかけましたが、米山氏自身が弁護士という専門家です。であれば、単に条文を示すだけでなく、その解釈について自らの見解を示す責任があるのではないでしょうか。
条文の文言だけを示し、解釈は専門家に聞けというスタンスは、法律の専門家としては不十分です。特に、有権者に対して選挙運動を行っている候補者としては、法律を遵守する姿勢を明確に示す必要があります。
道路標識マニアのサイトは、選挙カーのシートベルト免除について「ただし、免除されているのはベルトの着用であり、車両から過度に身を乗り出すような危険行為が容認されているわけではないことに注意しよう」と警告しています。
この指摘は重要です。法律の免除規定があるからといって、安全を軽視してよいわけではありません。選挙運動の自由と交通安全のバランスを取ることが求められます。
新潟4区の選挙戦
新潟4区は米山氏の他、自民党の鷲尾英一郎氏49歳、国民民主党の野村泰暉氏27歳、参政党の大矢寿乃氏46歳が立候補しています。4人による激しい選挙戦が展開されており、米山氏は中道改革連合の候補者として支持拡大を目指しています。
米山氏は元新潟県知事として知名度は高いですが、2018年に女性問題で辞職した過去があります。その後、立憲民主党から国政に復帰し、今回は立憲民主党と公明党が合流して結成された中道改革連合の候補者として選挙戦に臨んでいます。
選挙戦の動画をYouTubeで公開するのは、有権者との距離を縮める有効な手段です。しかし、その動画が法律解釈をめぐる議論を呼ぶことになったのは、米山氏にとって想定外だったかもしれません。
今回の議論は、選挙運動における法律の適用範囲について、改めて考える機会を提供しました。法律の文言と実態の間には、しばしばグレーゾーンが存在します。そのグレーゾーンをどう解釈するかは、候補者の良識に委ねられています。
米山氏が今後、この問題についてどのような見解を示すのか、そして有権者がこの議論をどう受け止めるのか。2月8日の投開票日に向けて、新潟4区の選挙戦は注目を集めています。
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