2025-12-01 コメント投稿する ▼
立憲民主党が不動産取得実態調査法案を提出 外国人規制より実態把握重視
「不動産取得実態調査法案」と呼ばれるこの法案は、土地や建物の取得・利用実態を政府が把握する体制整備を定めるプログラム法だが、外国人を直接対象とした規制色は薄く、人権配慮を前面に押し出した内容となっている。
立憲民主党は2025年12月1日、国土の適切な利用と管理を確保するための法案を衆議院に提出した。「不動産取得実態調査法案」と呼ばれるこの法案は、土地や建物の取得・利用実態を政府が把握する体制整備を定めるプログラム法だが、外国人を直接対象とした規制色は薄く、人権配慮を前面に押し出した内容となっている。
省庁縦割りの情報分散を統合
筆頭提出者の黒岩宇洋衆議院議員氏は提出後の記者会見で、「国土の適切な利用と管理を進めるためには、まず基礎となる情報を整え、国と自治体の責務を明確にする必要がある」と法案の意義を説明した。
現行制度では土地情報が登記、国土利用計画法、農地法、森林法、外為法、重要土地調査法など複数の制度に分散しており、「政府自身も実態を網羅的に把握できていない状況にある」と指摘した。事後届出中心の仕組みにより、取得目的や支配関係が十分に捕捉されていない問題点も浮き彫りにした。
法案取りまとめを担った藤岡たかお衆議院議員氏は「現行制度では不動産の実態把握が不十分であり、丁寧に把握できる枠組みを整えることが重要だ」と述べた。白石洋一衆議院議員氏は、法人による土地・森林所有について「形式的な名義ではなく、実質的支配者の情報を確認できる仕組みが重要」と実効性のある調査体制構築の必要性を強調した。
「まずは現状を正確に把握することが先決だ」
「規制ありきではなく、実態調査を通じて適切な政策を検討したい」
「外国人差別につながらないよう慎重な制度設計が必要」
「国土は将来世代への共有資源として適切に管理すべきだ」
「透明性のある情報収集体制を早急に整備する必要がある」
「排外主義に陥らない」を強調
特に注目されるのは、立憲民主党が外国人規制色を意図的に薄めた点だ。森山浩行衆議院議員氏は「排外主義に陥らず、調査に重心を置いた法案です。対象を広げつつ、人権への配慮も明確にしています」と説明し、多文化共生・共生社会の理念との整合性を重視したと明かした。
法案では政府に対し、土地所有者の氏名、住所、国籍に加え、使用目的や利用状況を把握する措置を講じるよう求めているが、外国人を特別に対象とする文言は明記されていない。個人・法人の権利や利益が不当に侵害されないよう留意することも盛り込まれている。
黒岩氏は土地取得に関する不安が背景にあるとしても、「不安だけでは立法事実にならない。まず実態を把握し、その結果に基づいて適切な対応を検討すべき」と規制先行に否定的な見解を示した。
外国人土地取得問題が政治争点化
この法案提出の背景には、近年の外国人による日本の不動産取得増加への懸念がある。北海道では中国資本による水源地買収が問題視され、沖縄や長崎の離島でも外国人による土地取得が確認されている。
政府は2022年に重要土地等調査法を施行し、自衛隊基地周辺などの土地利用状況を調査できるようにしたが、対象地域は限定的で実態把握には課題が残る。2025年7月からは国土利用計画法の改正により、大規模土地取引での国籍届出が義務化されたが、日本法人による取得は日本として記録されるため、外国資本の実態は見えにくい。
高市早苗首相は土地取得規制の検討を表明し、2026年1月までに基本方針をまとめる予定だ。国民民主党なども「外国人土地取得規制法案」を提出するなど、外国人政策が政治的争点として浮上している。
与野党の温度差浮き彫り
国土交通委員会筆頭理事の谷田川元衆議院議員氏は、自民党側筆頭理事に審議入りを要請したことを明らかにし、「国交委員会で速やかな審議が行われるよう働きかけていく」と述べた。しかし、与野党間には温度差もうかがえる。
立憲民主党は法案で国土を「将来世代にわたる共有資源」と位置づけ、適切な実態把握を通じて誰もが安心して暮らせる地域社会の実現を目指すとしている。制度設計・運用では人権尊重と公正性を確保し、特定の属性を不当に扱わないよう慎重に進める方針を明確にした。
法案提出者は黒岩氏を筆頭に白石洋一、奥野総一郎、森山浩行、後藤祐一、藤岡たかお、谷田川元、山井和則、鎌田さゆりの各衆議院議員で、他党への賛同も呼びかけている。
今回の立憲民主党の法案は、外国人土地取得への社会的関心の高まりを受けつつも、規制より実態把握を重視し、人権配慮を前面に出した内容となっている。与野党の政策スタンスの違いが鮮明になる中、国会審議での議論が注目される。
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