日本とシンガポール、航空政策の連携強化へ 安全管理・SAF・空飛ぶクルマまで幅広く議論

日本とシンガポール、航空政策の連携強化へ 安全管理・SAF・空飛ぶクルマまで幅広く議論

日星が航空分野で連携強化へ


国土交通省は、シンガポール航空局(CAAS)と航空政策に関する第4回の政策対話を実施した。今回の協議では、2022年末に締結された協力覚書を土台とし、「航空安全」「航空交通管理」「持続可能な航空」「次世代モビリティ」など、両国が重視する分野での連携状況を確認し、今後の方針について意見交換を行った。

航空安全:羽田事故を教訓に


今回の対話の焦点のひとつは、2024年1月に羽田空港で発生した航空機同士の衝突事故だった。滑走路への誤進入を防ぐための仕組みや対策について、両国が知見を持ち寄り、今後の改善策に活かすべく協議が行われた。また、国際民間航空機関(ICAO)が定める安全管理枠組みに関する情報も共有され、グローバル基準に則った安全体制の強化が話し合われた。

航空交通管理:データ共有が鍵


次世代の航空交通流管理(ATM)を巡る議論では、航空機の運航データをいかに効率的に収集・共有し、安全かつ円滑な空域運用に活かすかが重要テーマとなった。両国は、リアルタイムな情報連携が、混雑緩和や環境負荷の低減につながると認識を共有し、技術協力の可能性についても言及した。

持続可能な航空と未来のモビリティ


また、カーボンニュートラルを目指す航空業界の取り組みとして、SAF(持続可能な航空燃料)の導入・普及に関する議論も交わされた。日本側は、「グリーンレーン」の導入調査などの具体策を提示し、シンガポール側も関心を示した。加えて、空港内の自動運転車両、無人航空機の運航管理システム、空飛ぶクルマの制度設計など、新しい空のインフラ構築に向けた意見交換も行われ、今後の連携が期待される。

地域の安全とイノベーションに貢献


今回の対話を通じて、両国はアジア太平洋地域における航空安全や環境対策の推進役となる決意を新たにした。国交省は今後もこうした政策対話を定期的に継続し、シンガポールとの協力を足がかりに、他国とも連携を拡大していく構えだ。日本の技術と制度運用の経験、そしてシンガポールの革新的な取組を掛け合わせることで、より安全で持続可能な航空ネットワークの実現が見込まれる。


* 羽田空港事故を踏まえた滑走路誤進入対策の情報共有
* 次世代航空交通流管理と運航データの連携で協力
* SAF導入や空飛ぶクルマなど、未来の航空政策についても議論
* アジア太平洋地域の航空安全向上に向け、連携を深化

コメント投稿する

2025-05-26 17:21:46(うみ)

コメント投稿

コメントを投稿することができます。管理者の確認後公開されます。誹謗中傷・公序良俗に反する投稿は削除されます。

※サイト運営スタッフにより内容が確認後公開されます。24時間以内に確認されます。

関連する活動報告

人気のある活動報告

オススメ書籍

リベラルとは何か-17世紀の自由主義から現代日本まで

リベラルとは何か-17世紀の自由主義から現代日本まで

EBPM[エビデンス(証拠・根拠)に基づく政策立案]とは何か 令和の新たな政策形成

EBPM[エビデンス(証拠・根拠)に基づく政策立案]とは何か 令和の新たな政策形成

今さら聞けない! 政治のキホンが2時間で全部頭に入る

今さら聞けない! 政治のキホンが2時間で全部頭に入る

リベラルという病

リベラルという病

中野洋昌

新着記事

検索

政治家の名前検索、公約の検索が行えます。

ランキング

政治家や公約の各種ランキングを見ることができます。

ランダム評価

公約・政策がランダム表示され評価することができます。

選挙情報

今からの選挙・過去の選挙結果などが確認できます。

アンケート

当サイトで行っているアンケート・投票にご協力ください。

「先生の通信簿」は、議員や首長など政治家の公約・政策を「みんなで」まとめるサイトです。また、公約・政策に対しては、進捗度・達成度などを含めたご意見・評価を投稿することができます。

政治家や議員の方は、公約・政策を登録し有権者にアピールすることができます。また、日頃の活動報告も登録することができます。

選挙の際に各政治家の公約達成度や実行力など参考になれば幸いです。

※この情報は当サイトのユーザーによって書き込まれた内容になります。正確で詳しい情報は各政治家・政党のサイトなどでご確認ください。

X (Twitter)

標準偏差:21.01