JR北海道に異例の定期保安監査 国交省が“強化型体制”で安全対策を徹底チェック

JR北海道に異例の定期保安監査 国交省が“強化型体制”で安全対策を徹底チェック

相次ぐトラブル、JR北海道に“特別体制”で監査へ


JR北海道の安全管理体制に対する不信感が高まっている。国土交通省北海道運輸局は5月23日、今後2年間にわたり、JR北海道への保安監査を四半期ごとに実施する「強化型保安監査体制」を導入すると発表した。これは、昨年秋以降続発しているトラブルに対し、従来の対応では不十分と判断したためだ。国交省鉄道局との合同による監査の初回は、5月27日から30日にかけて行われる。

虚偽報告に乗客負傷 不祥事止まず


問題が表面化したのは、昨年11月の砂川駅構内での出来事だった。列車の接近を警告するための見張り役が不在のまま、保線作業員が線路に立ち入るという重大な安全違反があったうえ、それを隠すために社内で虚偽報告まで行われたことが判明した。加えて、今月15日には運転士の操作ミスで列車が急停止し、乗客が怪我を負う事故も起きている。

これら一連のトラブルを受けて、国交省は今年3月にJR北海道へ正式な改善指示を出し、同社は翌月に改善計画を提出したが、現場では依然として事故や不手際が続いており、国側は「計画だけでは不十分」との判断に至った。

“例外的措置”で安全確保へ


今回の強化型保安監査体制は、単発の監査ではなく定期的な立ち入りを基本とする点で極めて異例の措置だ。従来の鉄道会社に対する監査は、問題が発生した際に限られていたが、JR北海道については、事案の発生を待たずに定期的にチェックするという厳しい対応に踏み切る。

運輸局の関係者は、「安全に対する取り組みが現場で十分に根付いていない。これまでの監査では限界があった」と述べ、国としての危機感をにじませた。

ネット上に広がる懸念と期待


「またか…としか言えない。JR北海道の不祥事は何度目だろう」
「虚偽報告までしていたなんて、これはもう内部の意識改革が必要だ」
「定期監査は良いこと。こういう形で国が圧をかけないと改善されない」
「乗客がケガをするまで対応しないのは遅すぎる」
「これを機に、JR北海道はもう一度ゼロからやり直すくらいの覚悟で臨むべき」


今後の焦点は“形だけでない改善”


JR北海道は長年にわたり経営難や人材不足に悩まされてきた。安全を確保するための仕組みが形骸化し、現場の声が反映されていなかった可能性もある。今回の監査強化は“ガス抜き”ではなく、実効性のある体制改革を促す狙いがある。

今後、定期監査が実施される中で、社内文化の根本的な見直しと、現場主導の安全対策がどこまで進むのかが問われる。信頼回復のカギを握るのは、トップの姿勢と末端まで届く改革の徹底にある。

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2025-05-24 10:11:23(植村)

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