2025-09-29 コメント投稿する ▼
中野洋昌国交相、下水道点検ドローン開発を支援 官民連携で老朽化対策強化
中野洋昌=国土交通相は2025年9月29日、神奈川県厚木市で記者団に対し、老朽化した下水道管の点検に活用するドローンやロボットなどの技術開発を官民連携で支援する考えを示しました。 中野氏は「予算をしっかり確保し、官民連携で開発を進める」と述べ、事故再発防止と安全確保を最優先課題に据えました。 中野氏は下水道管理を担う企業の研修施設を視察し、ロボットやドローンを活用した点検作業の実演を見学しました。
老朽化する下水道への危機感
中野洋昌=国土交通相は2025年9月29日、神奈川県厚木市で記者団に対し、老朽化した下水道管の点検に活用するドローンやロボットなどの技術開発を官民連携で支援する考えを示しました。今年1月に埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故の原因が下水管腐食とされ、国交省は3月に全国自治体へ重点調査を要請済みです。中野氏は「予算をしっかり確保し、官民連携で開発を進める」と述べ、事故再発防止と安全確保を最優先課題に据えました。
危険と隣り合わせの点検作業
中野氏は下水道管理を担う企業の研修施設を視察し、ロボットやドローンを活用した点検作業の実演を見学しました。「下水道の維持管理は非常に危険な現場で、作業員の安全確保や生産性向上の観点で有効だ」と評価しました。下水道点検は酸欠や有毒ガス発生などのリスクが高く、熟練の作業員でも死傷するケースが後を絶ちません。8月には埼玉県行田市で作業員4人が死亡する事故が発生しており、現場の安全性を高めるための技術革新が急務となっています。
全国で進む調査と開発課題
国内の下水道は高度経済成長期に整備されたものが多く、耐用年数の50年を超える施設が急増しています。更新や補修には莫大な費用がかかるため、効率的な点検技術の開発が不可欠です。ドローンや自走式ロボットの導入によって、内部の腐食やひび割れを早期に把握し、事故や浸水被害を防ぐことが期待されます。中野氏は「官民が協力して現場で使える技術を磨き、自治体にも普及させたい」と述べ、国としての後押しを明言しました。
「下水道の安全確保は国の根幹」
「ドローン活用は作業員の命を守る」
「事故を契機に技術革新を急ぐべき」
「自治体任せでは限界がある」
「官民連携で効率的な維持管理を」
今後の展望
下水道の老朽化は全国的な課題であり、自治体単独では資金も人材も不足しています。国が予算措置と制度面で支援しつつ、企業や研究機関が技術開発を担う体制が求められます。点検の効率化が進めば、財政負担の軽減と事故防止を両立させることが可能です。国交省の取り組みは、インフラ維持管理の新しいモデルとして他分野への波及効果も期待されます。