2025-09-28 コメント投稿する ▼
国交省、道路照明を2030年度までに完全LED化 脱炭素基本方針を策定
今回の方針は、10月中にも策定される「道路分野の脱炭素化に関する基本方針」に明記される予定だ。 今回の基本方針は、2025年4月に成立した改正道路法に基づき初めて策定される。 基本方針では、道路照明の更新に加えて、道路維持管理に使用する電力の再生可能エネルギー比率を22年度の約15%から約60%にまで引き上げることも盛り込まれている。
国交省、道路照明を2030年度までに完全LED化へ
国土交通省は2025年10月、国が管理する道路照明を2030年度までにすべてLEDに更新する方針を決定した。現在、LED化率は48%にとどまっており、今後は更新工事を急ピッチで進める。今回の方針は、10月中にも策定される「道路分野の脱炭素化に関する基本方針」に明記される予定だ。
LED照明は従来の高圧ナトリウム灯などに比べて消費電力を大幅に削減でき、寿命も長い。国交省は照明灯の効率化により、道路分野の温室効果ガス削減に大きく貢献できると見込む。
自治体にもLED化を促す基本方針
今回の基本方針は、2025年4月に成立した改正道路法に基づき初めて策定される。対象は国道に限らず、将来的には自治体管理の道路にも及ぶ。国交省は自治体に対しても「できるだけ早期に2040年度までに同様の対応を目指すことが望ましい」とし、財政支援や技術協力を検討する方針だ。
自治体の多くは財源や施工体制の不足からLED更新が遅れているのが現状である。そのため、国の支援が整わなければ地域間での格差が拡大する懸念もある。
「田舎の街灯は古いまま、国の方針が現場に届かない」
「自治体の予算不足をどうするのか」
「LED化は明るさも安全も改善されるから早く進めてほしい」
「エネルギー効率が良くなるなら歓迎」
「結局また地方負担が増えるのでは」
SNSでは期待と不安が入り混じった声が広がっている。
再生可能エネルギー比率の引き上げ
基本方針では、道路照明の更新に加えて、道路維持管理に使用する電力の再生可能エネルギー比率を22年度の約15%から約60%にまで引き上げることも盛り込まれている。対象は道路トンネルの換気設備、監視システム、料金所の電力など多岐にわたる。
これにより、道路管理の運用段階においても脱炭素化を推進する。エネルギー供給網との調整やコスト負担が課題となるが、再生可能エネルギーの利用拡大は、国全体の脱炭素目標の達成に欠かせない。
脱炭素と財政負担のはざまで
国交省の方針は明確に環境対策を打ち出すものだが、同時に財政負担の増大も避けられない。特に自治体では老朽インフラの更新や人口減少対策など優先課題が多く、LED更新への投資余力は限られている。
今後の焦点は以下に絞られる。
* 国による補助金や交付金の拡充
* 民間企業との連携による効率的な施工体制
* 再生可能エネルギー導入コストの分散策
* 照明更新による安全効果の可視化と説明
脱炭素社会の実現を掲げる以上、国は自治体や地域住民の負担を軽減する具体策を示さなければならない。国交省の基本方針が実効性を持つかどうかは、資金手当と現場での実行力にかかっている。