2025-10-15 コメント投稿する ▼
儀保ゆい氏指摘、北部沖縄の砂浜消失と辺野古7万1000本砂杭問題
儀保ゆい沖縄県議(弁護士)は10月15日、沖縄島北部において「砂浜がなくなっている」「沖合での海砂採取が原因とも言われる」「辺野古新基地では軟弱地盤改良に7万1000本の砂杭を使う」とSNSで警鐘を鳴らした。 案内した村議らは「護岸がむき出しになっている」「構造物形が変化している」など現場の変化を強調している。
北部沖縄で進む砂浜消失と基地工事の正体
儀保ゆい沖縄県議(弁護士)は10月15日、沖縄島北部において「砂浜がなくなっている」「沖合での海砂採取が原因とも言われる」「辺野古新基地では軟弱地盤改良に7万1000本の砂杭を使う」とSNSで警鐘を鳴らした。
海岸侵食の実態と海砂採取の関係
沖縄本島北部地域では、砂浜が急速に減少し、護岸が波浪で崩れている現場が複数確認されている。沖縄タイムスなどの報道によれば、北部3村(国頭村・大宜味村・東村)では、海砂採取を行う作業船の姿が沖合で撮影され、砂浜の後退が顕著な場所では護岸崩壊も同時に進行している。
また、県議会でも「おきなわ新風」と社会大衆党の県議らが現地視察し、海砂採取や養浜の影響を指摘した。案内した村議らは「護岸がむき出しになっている」「構造物形が変化している」など現場の変化を強調している。
地元住民は次のような要望を出している。
「沖合で砂を大量に採ってるって聞いたから、うちの海岸が薄くなってる気がする」
「子どもの頃は遠浅の砂浜だった。今じゃ波打ち際しか残ってない」
「漁師としても海底の変化は無視できない」
「観光客が砂浜を楽しめる場所が減ってるって本当か?」
「県議の声で事実を確認してほしい」
このような声が現場の不安を物語っている。
沖合海砂採取が海岸侵食を助長するメカニズムは、砂がもともと沿岸に向かって流れてくる動きを削ることで、砂浜が補給されにくい状態をつくることだと指摘されている。台風時などで砂が流れ出した際、採取地点方向に砂が奪われて戻らない構造になる。地元議員もこの関係性を指摘している。
辺野古新基地の軟弱地盤改良と砂杭工事
儀保県議が指摘した「7万1000本の砂杭」は、実際に沖縄防衛局もその数値を提示しており、2025年1月には大浦湾側で砂杭打設の作業が始まったと報じられている。
辺野古・大浦湾側の軟弱地盤は、海面下で最深90メートルにも達するとされ、防衛省も設計変更で地盤改良を海面下70メートルまで行う方向を採っている。
ただし、この工法には不確実性も多い。改良計画の中には、砂杭の本数・径の記載が曖昧な部分があるとの批判がある。
加えて、初期の報道段階では「約7万7000本」とされていたが、後の工程では「7万1000本」に修正されている報道もあり、数値変動の不透明性が指摘されている。
こうした地盤改良を巡る設計変更により、総事業費が当初想定の数倍に膨らむ見込みとの見解も複数存在する。
生態系・砂浜環境と基地整備の矛盾
儀保県議が言及した「海亀の産卵地」問題は、砂浜環境の劣化と直結する。海亀は砂浜に穴を掘って卵を産むが、砂浜そのものが減り、適地が失われれば産卵できなくなる。彼女が「今年は産卵がなかった」と指摘することは、観察者の声として重大だ。
基地建設に伴う砂杭や盛り土工事は、砂を大量に使うことを正当化する構成になっているが、その原砂を沖縄県内から採取する計画量は、当地域の年間採取量の倍を超える見込みであるとの指摘もある。
環境破壊と基地整備が同時進行する構図は、公共性という言葉で覆い隠されてはならない。基地推進論者は工法的合理性を主張するが、環境と地域住民の生活へのコストは軽視されがちである。
見解と課題
儀保県議の呼びかけは、現場の事実を可視化して政治に責任を問う動きだ。砂浜消失、海岸侵食、海亀産卵減少といった複数の現象は、単なる自然変動とは異なる可能性が高い。仮に海砂採取が直接の原因であれば、政策的対応は急務だ。
一方で、基地工事の正当性を主張する側は、既存の空港建設を根拠とした地盤改良実績を挙げ、「国内でも同様な工法を使ってきた」と説明する事例もある。しかし、阪神地区や関西国際空港などとの比較で、深さや地盤条件が異なる点を無視しているという批判も根強い。
政策判断として、国および沖縄県は「因果関係の調査」「砂採取規制」「環境モニタリング強化」を優先すべきだ。基地工事を進めながら、環境負荷を最小限に抑えるという言葉だけでは、地域住民の信頼は得られない。
儀保県議の声は、基地問題が軍事・防衛の文脈を超え、自然環境と地域の生存基盤を問い直す契機になり得る。政治が向き合うべきテーマは、強硬な言葉をかけて進める工事よりも、住民と自然にとっての「持続可能性」である。