2025-10-15 コメント投稿する ▼
首相指名で怪文書拡散、国光文乃氏が「造反26人」を否定
衆院議員の国光文乃氏が、自民党所属にもかかわらず首相指名選挙で総裁・高市早苗氏に投票しない可能性を指摘する「造反議員26人リスト」が永田町に出回り、波紋を呼んでいる。 立憲民主党・有田芳生氏がこの怪文書を自身のX(旧ツイッター)で拡散したことを受け、国光氏は「根拠不明」で「あり得ない」と強く否定した。 この怪文書は、首相指名選挙の可能性を4つのシナリオに分けて描写している。
「造反議員26人」リストをめぐる怪文書騒動
衆院議員の国光文乃氏が、自民党所属にもかかわらず首相指名選挙で総裁・高市早苗氏に投票しない可能性を指摘する「造反議員26人リスト」が永田町に出回り、波紋を呼んでいる。立憲民主党・有田芳生氏がこの怪文書を自身のX(旧ツイッター)で拡散したことを受け、国光氏は「根拠不明」で「あり得ない」と強く否定した。
この騒動は、首相指名選挙をめぐる野党・与党の思惑が交錯する中で発生した。立憲民主党は政権交代をにらみ、「数合わせ」の動きを進めており、有田氏が怪文書を拡散した背景にはその意図も透けて見える。
国光氏はXにてまず、「自民党は責任政党。民主的に選ばれたリーダーを、熟議の上、結束して支えます」と投稿。続けて、「混乱をあおるような偽情報は、国民にもご迷惑をおかけします。断固として対応していきます」と表明し、自らへの名指しを強く拒否した。
同リストには他にも数名の自民党衆院議員が含まれており、たとえば三谷英弘氏もXで「造反しませんっ」と否定している。選挙区を通じた票影響を懸念する事務所関係者からは、「迷惑だ。選挙区に公明票が多いからかな」と不快感を示す声も出ている。
怪文書に描かれた「シナリオ」と政治思惑
この怪文書は、首相指名選挙の可能性を4つのシナリオに分けて描写している。シナリオ①は「高市早苗総理誕生」、②は「玉木雄一郎総理」、③は「斉藤鉄夫総理」、そして④は「造反議員26人による公明・斉藤氏総理誕生」である。④のパターンでは、自民の票170、造反票26、公明票24、野党票を集めた斉藤票198で高市票を上回ると想定している。
リストには、名前と選挙区付きで26人の自民議員が列挙されており、国光氏も名指しされている。これを受けて国光氏は即時反論し、根拠を求める構えを見せている。
有田氏は怪文書を拡散する際、「実際には具体的にさらに進んでいます」との文言を添えており、単なる批判以上の情報を示唆する意図が伺える。
偽情報の拡散リスクと野党の戦略
この種の怪文書は、政治的駆け引きの中で「内紛を仄めかす」手段となりうる。与野党問わず、内部の亀裂を演出することで相手を揺さぶる戦術だ。だが名指しされた議員にとっては、信頼失墜や地元への説明責任を生むリスクが高い。
とくに国光氏は、根拠を否定しつつも「断固対応」の姿勢を示しており、今後は名誉毀損や法的措置も視野に入れる可能性がある。議員個々人にとっては、生存戦略をめぐるリスクが一層増した状況といえる。
また、立憲民主党側の意図と思われる拡散行為は、政権交代を狙う戦略の一環と見る向きもある。「造反議員」を示して自民党を分裂させる政治的動機が背景にある可能性は否定できない。
首相指名をめぐる駆け引きが、こうした怪文書という形で現場に影を投げかけた。国光文乃氏のように明確に否定する議員がいる一方で、他の名指し議員は慎重姿勢を強めざるを得ない。
今後、怪文書の出所や拡散ルート、さらには与野党各陣営の内部戦略が焦点になるだろう。政治の“内輪もめ”が外部に漏れることで、国民の信頼を失う可能性もある。派閥や票読み、対立戦略が錯綜する中、正確な情報と冷静な分析が求められている。