2025-05-06 コメント投稿する ▼
岸田文雄前首相、マレーシアでアンワル首相と会談 脱炭素と経済連携でAZEC推進へ
岸田前首相がマレーシア訪問 脱炭素や経済連携をめぐり意見交換
アジアの脱炭素化に向けて、日本がキーパーソンに
岸田文雄前首相は5月6日、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相と首都近郊で会談し、脱炭素社会の実現に向けた協力や、世界経済の現状について意見を交わした。今回の訪問は、石破茂首相の特使として、日ASEAN間で進めている「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」を後押しする目的で行われたものだ。
グローバルサウスとの関係強化
岸田氏は会談後、記者団に対して「世界が多極化していく中で、グローバルサウスの国々との連携はこれまで以上に重要だ」と語った。日本が主導する脱炭素化のプロジェクトがアジア各国で進行しており、「日本に対する期待の大きさを改めて実感した」と強調した。
マレーシア首相もAZECに理解示す
アンワル首相との会談では、AZECを通じた協力の必要性を確認。マレーシアは今年、ASEANの議長国を務めており、地域全体での協調体制の強化が期待される。岸田氏は石破首相からの親書を手渡し、AZEC推進の後押しを要請した。アンワル首相もこの連携構想の重要性を認め、前向きな姿勢を示したという。
資源・環境分野でも具体的な動き
岸田氏はこの日、ファディラ副首相(エネルギー移行担当)や、ニック・ナズミ天然資源・環境相とも個別に会談。省エネ技術の導入や、二国間クレジット制度(JCM)に関する協力覚書の締結に向けた協議を加速させる方針で一致した。また、レアアース(希土類)や循環経済の分野でも具体的な協力拡大について話し合った。
* 岸田文雄前首相が石破首相の特使としてマレーシアを訪問
* アンワル首相と脱炭素、エネルギー移行、世界経済情勢を協議
* AZEC(アジア・ゼロエミッション共同体)の推進に向けて連携確認
* グローバルサウスとの関係強化の必要性を岸田氏が強調
* 副首相・環境相とも会談し、省エネやレアアース分野でも連携模索