鈴木法相、危険運転致死傷罪の見直しを検討

鈴木法務大臣は、危険運転致死傷罪の適用要件見直しに向け、2月に法制審議会に諮問する意向を示しました。具体的には、飲酒運転や高速走行が危険運転に該当する基準を数値化することや、ドリフト走行などの暴走行為を新たな要件として追加することが議論されます。これは、適用要件が曖昧であるとの指摘を受けた有識者検討会の報告書を踏まえたものです。

■危険運転致死傷罪の現状と課題
危険運転致死傷罪は、平成13年に設けられ、悪質な運転行為による死傷事犯に対処するための法整備として位置付けられています。しかし、適用要件が不明確であるとの指摘があり、特に飲酒運転や高速走行に関する基準が曖昧であるとの声が上がっています。

■有識者検討会の報告書とその内容
2024年11月、有識者検討会は危険運転致死傷罪の適用要件見直しの必要性を指摘する報告書をまとめました。報告書では、飲酒運転や高速走行に関する数値基準の設定や、ドリフト走行などの暴走行為を新たな要件として追加することが提案されています。これにより、より明確な基準で危険運転を処罰できるようになることが期待されています。

■法制審議会での議論と今後の展望
鈴木大臣は、検討会の報告書を受け、2月10日に法制審議会に諮問することを明言しました。具体的な議論としては、飲酒運転や高速走行の危険運転該当基準の数値化、ドリフト走行などの暴走行為の要件追加が挙げられます。これらの議論を通じて、危険運転致死傷罪の適用要件が明確化され、悪質な運転行為による死傷事犯への対応が強化されることが期待されています。